36協定
労働基準法で定められている労働時間(1日8時間/週40時間)を超えて従業員に勤務させる場合に、労使協定を締結することで、労働時間の規制を解くことが可能となります。労総基準法第36条はこの例外について定めており、そのための労使協定を36協定(さぶろくきょうてい)と言います。
2020.04.25

    退職金が未払いに!請求することは可能?

    勤めている会社を退職した場合、退職金を貰える人も多いのではないでしょうか。

    しかし、中にはもらえるはずの退職金が何らかの理由で未払いとなってしまい老後の政界に支障をきたすケースもあるそうです。

    もし退職金が未払いになった場合、請求して受け取ることは可能なのでしょうか。

    今回は退職金の未払い問題について説明していきます。

    1.退職金を支払う意義

    退職金は勤め先を退職する従業員に対して支払われる金銭で、体力慰労金や退職手当とも呼ばれます。

    退職金の意義は一律に決まっているわけではありませんが、労働に対する報酬や長期にわたって勤務したことに対する慰労金などの性質があります。

    実際の退職金の意義は支払う企業やケースによって変わってきます。

    2.企業に退職金を支払う義務は課されていない

    退職金は法律によって企業に支払いが課されているわけではありません。

    ただし、雇用契約などによって会社と従業員の間で退職金の支払いが約束されている場合は支払い義務が発生するケースもあります。

    労働基準法によると、退職金を支払うのであれば適用される従業員の範囲と支払金額の計算方法、支払う時期などをあらかじめ決めておくことが規則として定められています。

    もし会社と退職金の支払いを契約上で約束しているのにも関わらず、支払われていないのであれば契約違反となりますので会社に退職金の支払いを請求できるといえます。

    3.未払い退職金を会社に請求できるケース

    (1)契約上で退職金の支払いが約束されている場合

    雇用契約書や就業規則などで退職金を従業員に支払うことが約束されている場合、会社は従業員に対して退職金の支払い義務があります。

    そのため、退職金が未払いになった場合、従業員は会社に未払い退職金の支払いを請求することができます。

    ただし、契約上で退職金が適用される従業員の範囲と支払金額の計算方法、支払う時期などが曖昧だと、退職金に対する記載があったとしても支払いが約束されているわけではないとされることもあります。そのため、退職金の支払いに関して具体的な記載がされているがどうか今一度確認しておきましょう。

    また、契約によっては一定の理由から退職金を不支給にしたり減額したりする規定がなされていることもありますが、そのような規定でも合理的な内容でなければ無効になることが多いです。

    (2)退職金の支払いが慣行になっている場合

    退職金の支払いが契約上で明記されていなかったとしても、慣行として退職金が支給されていたのであれば支払い義務が発生するケースがあります。例えば、今までは退職する従業員全員に退職金が支払われていたのに自分だけ急に支給されなくなった場合は、未払い退職金として会社に請求できる余地があります。

    4.未払い退職金の請求方法

    (1)未払い退職金を証明するための証拠を収集する

    退職金は法的に支払い義務があるわけではありません。そのため、未払い退職金を請求する場合はまず請求する権利があることを証明する証拠を収集しておく必要があります。

    有効な証拠としては労働契約書や就業規則など退職金の支払い義務を証明する証拠や退職したことを示す退職票、退職金の支給条件を満たしていることを示す給与明細などがあります。

    (2)会社に請求書を送付する

    会社に未払い退職金の請求書を内容証明郵便で送付します。

    内容証明郵便とは郵便局が送付した郵便物の内容を公的に証明してくれるサービスです。それによって、請求書を会社に送ったのにも関わらずなかったことにされることを防ぐことができます。

    ただ、これだけで未払い退職金が支払われることは少ないかと思います。しかし、会社に未払い退職金の請求意思があることを示すのには有効です。

    (3)紛争調整機関に仲介を依頼

    会社に請求書を送っても解決しなければ、紛争調整機関(ADR)や行政機関に解決を依頼することでスムーズな解決が期待できます。

    また、ADR以外では各都道府県の労働局に申告するのが有効です。労働局に申告することで問題を計渇する用ADRに斡旋してくれます。

    (4)裁判で解決する

    ADRに申請しても解決しないのであれば、裁判となります。

    なお、金額が合計60万円以下でしたら少額訴訟にすることもできます。

    裁判になった場合は、かならず弁護士と相談しながら進めることにしましょう。弁護士に依頼することで、裁判の代理人になってくれます。また、未払い退職金に関する証拠などに関してもアドバイスを受けることもできます。

    5.まとめ

    退職金は法的な支払い義務はないものの、条件を満たせば受け取る権利として認められる金銭でもあります。そのため、もし退職金が未払いになったとしても諦めることなく、自分に請求権があるのかを今一度確認してみましょう。

    もし請求権があるのであれば弁護士などの専門家に相談しながら、着実に退職金を受け取れようステップを踏んでいく必要があります。

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