36協定
労働基準法で定められている労働時間(1日8時間/週40時間)を超えて従業員に勤務させる場合に、労使協定を締結することで、労働時間の規制を解くことが可能となります。労総基準法第36条はこの例外について定めており、そのための労使協定を36協定(さぶろくきょうてい)と言います。
2019.07.27

    36協定とは!働き方に興味がある方向けにわかりやすく解説

    2019年4月に働き方改革関連法案が改正されるなど、国全体で働き方に対する関心が高まっています。従来の日本で一般的だった長時間労働から、効率的で短時間なワークスタイルへの関心が高まっているようです。

    労働者の労働時間に最も関係があるのが36協定です。今回は36協定に関して、わかりやすく内容を説明しようと思います。

    1.36協定とは時間外労働のための契約書

    36協定とは従業員に時間外労働をさせるために会社と労働者で結ばなければならない契約のことです。

    ここで言う時間外労働とは政府が定める法定労働時間を超える労働時間及び法定休日における労働のことです。また、法定労働時間とは1日あたり8時間、1週間当たり40時間の労働時間のことです。

    そして、雇用主は労働者と36協定を結ぶことで上記の法定労働時間を超える労働をさせることができます。逆に、36協定を結んでいなければ雇用主はどんなに忙しくても労働者に上記の法定労働時間以上の時間外労働をさせることができません。また、法定休日に関しては労働者に必ず与えなければ違法となります。

    また、36協定は職場単位で結びます。一般的には労働者の代表を職場から選び、代表者が雇用主と結ぶことで36協定は成立します。そして、結んだ36協定は労働基準監督署に提出し、どの労働者も確認できるようにすることではじめて有効になります。

    2.36協定を結んでいても時間外労働の上限あり

    いくら36協定を結んでいると言っても、労働者に際限なく時間外労働をさせていいわけではありません。

    36協定を結んでいる場合、時間外労働の上限は月間45時間・年間360時間となります。これ以上の時間外瘻をさせると違法行為のなってしまいます。月間の残業時間が毎回45時間付近を行き来している場合は、気を抜くとすぐに45時間を超えてしまうこともあります。そのため、常に労働者の時間外労働時間は管理しておくようにしましょう。

    3.特別条項付きの36協定を結べば時間外労働の上限が撤廃される

    36協定単体では時間外労働に上限が設けられていますが、特別条項を付けることでその上限が撤廃されます。その場合は、年間6か月以内であれば月間45時間以上の時間外労働をさせることができます。

    従来、特別条項を付きの36協定を結べば時間外労働に関しては無制限でした。しかし、それが長時間労働の原因となるとの問題上がり、法改正によって特別条項付きの36協定に以下の新たなルールが設けられました。

    ・時間外労働が年間で720時間以内であること

    ・時間外労働と休日労殿の合計が月間で100時間未満であること

    ・月間45時間以上の時間外労働をする月が年間で6か月以内であること

    ・1か月あたりの時間外労働と休日労働の合計の平均が80時間以内であること

    4.36協定には罰則規定あり

    2019年4月の法改正によって、36協定に罰則規定が設けられるようになりました。今まで36協定には法的な拘束力もなく、月間45時間以内という上限も厚生労働大臣による単なる告示によるものでした。そのため、時間外労働の削減に関してはあまり効果がなかったといえます。

    そのような状態を打開するために、法的に36協定を定めることになりました。

    企業が36協定に関する法律に違反した場合、「6か月以内の懲役」または「30万円以下の罰金」が科せられる可能性があります。

    また、違反の程度によっては厚生労働省が企業名を公表することもあります。そうなってしまえば、企業の評判や業績にも影響しかねません。

    そのため、企業にとっても36協定を守ることが重要になります。

    5.まとめ

    36協定は雇用主が労働者に時間外労働をさせるための協定です。

    原則として、36協定なしに雇用主は労働者に時間外労働をさせることができません。そのため、もし現在長時間の時間外労働に悩んでいるという方はもう一度自身の労働時間と36協定を見直し、法律に則った働きなのかを確認してみてはいかがでしょうか。

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