過労死
過労死とは働きすぎることが原因となり、死亡に至る事を言います。長時間労働(ひと月の残業が80時間を超える)により、心身に負担がかかりそれに伴う突然死(心筋梗塞や脳内出血等)や心因性ストレスにより自ら命を絶つことも過労死と認定されます。
2019.03.02

過労死等防止対策推進法の内容は知っていますか?

2014年11月、「過労死等防止対策推進法」(過労死防止法)が政府によって施行されました。日本での「労働者の過労死」は世界的に見ても大きな問題で、海外では過労死を意味する「karoshi」という言葉が使われているほどです。

今回はそのような状態から国が危機感を持って施行した過労死防止法について、その内容を説明していきます。

1.過労死防止法が施行された目的

過労死防止法は労働者が過度の労働を強いられることにより過労死する事例が多発していることから、労働者の過労死を国が防止する目的で施行されました。過労死は社会的にも大きな損失であり、過労死を放置することは日本の衰退にもつながると考えられるからです。

また、社内で過労死が発生したのであれば会社の信用にも関わります。会社は労働力と信用を同時に失うことになりますので会社としても大きな損失になります。

2.過労死等の防止は「国の責任」

過労死防止法では過労死の現状調査や相談システムの整備などの対策を国の責任で行うと記載されています。

過労死対策が国の責任で行われるようになったという部分に過労死防止法の意義があるといえます。改善を促してもなかなか改善しない過重労働問題を国が率先して対策に乗り出していくことで、過労死の削減のための大きな進歩があったと言えます。

3.過労死防止法の効果はあるか

過労死防止法によって、労働者の過労死問題に国が積極的に解決を図っていこうという点は大きな進歩であるといえます。

しかし、この法律にもまだまだ課題があるのが現状です。というのも、過労死防止法はそれ自体が労働者に過重労働を貸すことを規制するものではないためです。そのため、実際に職場における労働環境を改善するためには、さまざまな段階を踏んでいく必要があるといえます。

また、国は長時間労働を抑制しようとしているにもかかわらず、労働時間の規制を撤廃しようという動きも出てきています。つまり、高度プロフェッショナル制度は専門的な仕事をしていると考えられる労働者の労働時間規制や残業時間の割増賃金を撤廃することで自由な働き方を実現しようというものです。しかし、これによって会社にとって労働者が働かせ放題になるのではという懸念があります。

そのため、本当に過労死防止法によって過労死問題を解消しようとすれば、他の政策を考慮に入れたうえで会社に直接長時間労働を規制する施策もあるかと思われます。

4、まとめ

過労死防止法は国内における労働者の過労死問題の解決に国が積極的に取り組むことを示した法律です。今まで、労働問題に対して国が積極的に関わる事はありませんでしたので、過労死防止法はその意味で大きな進歩であるといえます。

しかし、実際に過労死問題の解決を目指すにはまだまだ課題があることも事実です。労働問題の本当の意味での解決に向けて、これからも政策を通じてステップを踏んでいく必要があるといえます。

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