不当解雇
日本の法律では簡単に従業員を解雇することは出来ないと定められています。 従業員を解雇するには、しっかりとした決まりがあり、その条件を満たしていない限り解雇としては認められないのです。不当解雇はこうした法律や就業規則などの決まりに従わず会社が一方的に労働契約を解約する行為を言います。
2019.01.26

会社のお金が横領された!返済義務を果たさせることはできる?

会社を経営するにあたって、ガバナンスの面で問題となるのが従業員による横領です。もしも自分の会社で横領が発生してしまった場合、その従業員に返済義務を果たさせることができるのでしょうか。

1.身元保証書があるか確認する


従業員に会社のお金を横領された場合、まずはその従業員の身元保証書を取得しているかどうかを確認するようにしましょう。
横領された金額が大きい場合、その従業員に損害賠償を請求してもなかなか返済することができないことも考えられます。しかし、身元保証書に記載されている保証人にも請求することができれば、返済してもらえる可能性が高くなります。
そして、もし身元保証書を確認することができれば次に身元保証書の有効期限が過ぎていないかを確認します。
身元保証書の有効期間は、期間に関する記載がない場合は3年となります。また、期間が記載されている場合、5年以上の期間が記載されているものは法律上の有効期限は5年となります。
身元保証書の有効期限は自動で更新することは出来ません。そのため、身元保証書は期限が切れればあらたに提出し直す必要があります。

2.本人及び身元保証人の財産調査を実施する


訴訟によって横領されたお金の返金を本人や身元保証人の財産に強制執行をして回収できるのかどうかを確認するために有効なのが財産調査です。
具体的な調査対象は所有している不動産と生命保険です。不動産を所有しているのであれば、それを競売にかけてその代金によって返済させることができますし、生命保険があるのなら、それを強制解約して解約返戻金から返済させることができます。
所有不動産に関しては抵当権がついていないかが重要です。抵当権がついているのなら、銀行への返済が優先されることから回収できる金額が減ってしまうからです。
また、生命保険に関しては年末調整の際に従業員が会社に提出する「給与所得者の保険料控除申告書」によって確認することができます。本人名義で生命保険が記載されていれば、その生命保険を強制解約することで解約返戻品を回収することができます。

3.横領の証拠を集める


もし本人が横領をしたと認めていたとしても、横領の証拠は必ず取得しておくようにしましょう。裁判になると急に横領を否定してくることもあるからです。
横領を証明する証拠として有効なのが支払誓約書と弁明書、そして架空だと思われる資料です。支払誓約書とは本人が横領を認め、返済を約束する書類です。裁判では本人が横領を認めた証拠として有力です。
弁明書とは本人が横領を認めない場合に、本人の言い分として記載することが認められている書類です。横領を否定する書類ですが、本人が事実とは違う説明をしたりしている場合は重要な証拠となります。
そして、本人が作成した架空だと思われる発注書や領収書も、横領を証明する重要な証拠なります。これらは必ず原本を確認したうえで、本人が作成したものであることを確かめておきましょう。

4.まずは話し合いで返済を請求する


従業員による横領が発生した場合、いきなり内容証明などを送るのではなく、まずは話し合いによって返済を請求しましょう。それはいきなり訴訟などに踏み切ることで問題が長期化することを防ぐためです。その際は、出来るだけ身元保証人も同席させるようにしましょう。
話し合いの結果、その場で返済が決まることがありますが、分割払いの場合は「期限の利益喪失条項」を合意書に入れておきましょう。期限の利益喪失条項とは、もしも分割払いが一回でも遅れれば、残額を一括請求できる条項です。この条項がないと、支払いが延滞しても、延滞した金額しか請求することができません。
また、預金通帳のコピーを提出させると、生命保険料や承継口座とのやり取りの履歴を確認することができ、それらの口座があることがわかることがあります。

5.まとめ


もしも自分の会社で従業員による横領が発生した場合は感情的になるのではなく、冷静に適切な手順を踏んでいく必要があります。
もしも会社の手順が不十分であれば、従業員に損害賠償を請求することができない可能性もあります。
そのため、横領が発覚すれば必ず被害額を取り戻せるように弁護士に相談するなどして、適切に調査や手続きを進めていきましょう。

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