不当解雇
日本の法律では簡単に従業員を解雇することは出来ないと定められています。 従業員を解雇するには、しっかりとした決まりがあり、その条件を満たしていない限り解雇としては認められないのです。不当解雇はこうした法律や就業規則などの決まりに従わず会社が一方的に労働契約を解約する行為を言います。
2018.07.08

試用期間中で解雇された!不当解雇との境目は?

会社からいったん採用されたものの試用期間において、何らかの事情で正社員として認めてもらうことが出来ずに、解雇されたという声を多く聞きます。労働者も経営者も試用期間での解雇にたいして、「仕方がない」、「自由に解雇が出来る」と認識していることが多いようです。

しかし、試用期間だからと言って経営者が自由に従業員を解雇することが出来る訳ではなく、場合によっては不当解雇だとされることもあります。

今回は、もしもの時のために、試用期間中での解雇が不当解雇と認定される場合について説明していこうと思います。

1.試用期間中の解雇と本採用拒否

一度採用し、試用期間において解雇する場合は、試用期間中の解雇と本採用拒否の2つのケースがあります。

試用期間中の解雇とは、試用期間として定められた期間の終了を待たずして解雇する事です。それに対して、本採用拒否と試用期間が終わった後に本採用を拒否する事です。

試用期間中の解雇は試用期間が終了する前に解雇したということで、本採用拒否よりも不当解雇として認定されることが多いです。

2.試用期間中であっても雇用契約上は正社員と同じ

会社は新社員の雇用を決定した時点で、試用期間前に雇用契約を結んでおります。そのため、扱い上は試用期間中の社員と正社員に違いはありません。

つまり、試用期間中だからといって簡単に解雇できるというわけではありません。事前に会社と結んだ雇用契約の内容にしたがって解雇されたのであれば、正当な解雇だとして認められますが、解雇の理由があいまいな場合は不当解雇と判断されることが多いです。

しかし、多くの人が試用期間中は正社員よりも、ワンランク低いと思い込んでいますので、しっかりと自分が正社員と同等だということを意識しましょう。

3.試用期間中で解雇された際に注意するべきところ

(1)新卒や未経験なのに能力不足を解雇理由にしていないか

新卒や未経験の人ははじめから仕事ができないのは当たり前であり、社内教育を通して人材育成に努める必要があります。そのため、試用期間だからと言って新卒や未経験の人が能力不足や起業の期待する成果を出せないことを理由に解雇した場合は不当解雇とみなされる可能性が高いです。

(2)仕事の進め方が間違っていないのに、結果が不十分という理由で解雇されていないか

中途採用で同業他社での経験がある場合は即戦力として採用されることが多いため、上記のような新卒や未経験の人とは違います。

しかし、いくら経験者だからといっても違う会社に入れば環境が大きく異なるため、はじめから期待した通りの成果を出すのは難しいでしょう。そのため、経験者でも仕事の方法が間違っていないのに、結果が伴わないために試用期間中に解雇されれば不当解雇だとみなされる可能性が高いです。

(3)きちんとした教育を行っていないのに適性がないことを理由に解雇されていないか

上記でも説明したように、たとえその職種の経験者だったとしても、環境が変わればその職場に慣れるのには時間がかかります。

そのような点に関しては会社によってしっかりと指導していく必要がありますが、その指導が行われないまま適性がないとされてしまい、解雇されることがあります。

そのような解雇はもちろん不当解雇とされます。

(4)試用期間中の解雇ではないか

試用期間は通常、新しい社員がその仕事でしっかりと活躍できるのかを会社が見極めるための期間です。

先ほど、試用期間中の解雇と本採用拒否の違いについて説明しましたが、試用期間中の解雇とは新社員の適性を見極めるための期間が終わっていないのに解雇を決定したということです。そのため、試用期間中の解雇は本採用拒否に比べて不当解雇と判断されるケースが多いです。

4.まとめ

試用期間とは新入社員がその職場で活躍していくことができるのかを会社が判断するための期間です。しかし、試用期間中の社員も正社員も雇用契約中は同等の扱いとなり、試用期間中だからと言って簡単に解雇することはできません。

しかし、職場によってはさまざまな理由をつけて試用期間中に不当に解雇されることがあるようです。そのような場合は不当解雇だとして解雇が無効になることがあります。

そのため、もし新しい会社での雇用が決まったが試用期間中に解雇されたというようなことがあれば、ぜひ雇用問題に詳しい弁護士のところへ行って相談してみましょう。

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