不当解雇
日本の法律では簡単に従業員を解雇することは出来ないと定められています。 従業員を解雇するには、しっかりとした決まりがあり、その条件を満たしていない限り解雇としては認められないのです。不当解雇はこうした法律や就業規則などの決まりに従わず会社が一方的に労働契約を解約する行為を言います。
2018.02.02

人事異動(配転命令)、異動命令、転勤命令を拒否したら解雇された…対処法は?

 

会社が労働者に対して人事異動(配転命令)、異動命令、転勤命令を行うためには、労働契約や就業規則にそれが労働契約の内容であることが規定されている必要があります。

ただし、もし労働契約や就業規則に規定があったとしても、その命令が権利の濫用に当たる場合には、その命令を拒否することができます。

「会社の異動命令、転勤命令だから仕方ない」と安易に諦めずに、配転命令を拒否できるのはどのような場合や、拒否した結果解雇等されてしまった場合にはどのように対抗すればよいのかについて、しっかり理解をしておきましょう。

1.人事異動(配転命令)

会社は、業務上の必要がある場合には、労働者の同意なしに従業員の配置の変更(人事異動)を命じることができます。

 

最近は、労働者が自分の意思で退職するよう精神的に追い込むための部署に配置するよう命じるケースも増えています。労働者を解雇したくても、解雇するためには厳しい条件があるため、労働者を精神的に追い詰めて、自ら退職させようとするわけです。

 

しかし、労働者は会社の命令に絶対服従しなければならないというわけではありません。労働者が著しく不利益を負わせる命令である場合や、会社に不当な動機や目的がある命令である場合には、その命令を拒否することができます。

(1) 人事異動(配転命令)するには、就業規則の規定が必要

会社は、業務上の必要がある場合に労働者の同意なしに従業員の配置の変更(人事異動)を命じることができますが、それは就業規則や労働契約に「業務上の必要性がある場合には、配置転換を命じることができる」という規定がある場合に限られます。

ですから、もし就業規則や労働契約書などで「配置転換を命じることができる」などの規定がない場合には、会社の命令を拒否することができます。

また、採用の際に勤務地が限定されている場合には、それ以外の職種や勤務地への命令を拒否できる場合もあります。

(2) 人事異動(配転命令)が違法な3つのケース

前述したとおり、就業規則や労働契約に「業務上の必要性がある場合には、配置転換を命じることができる」という規定があれば、会社は、労働者の同意なしに従業員の配置の変更を命じることができます。

しかし、就業規則や労働契約に規定がある場合でも、以下の3つに該当する場合には、命令自体が違法であると判断され、その命令を拒否することができます。

 1. 労働者に不利益がある場合

労働者に著しい不利益がある場合には、その命令が違法となります。

 

たとえば、遠方に異動になると労働者の子どもの進学等に支障が出る場合や、家族の介護ができなくなってしまうなどの事情があるのに、その事情に配慮されないという場合には、会社の命令が違法とされる例があります。

育児・介護休業法では、事業主が労働者に配置転換を命じる場合には、この養育や家族の介護の状況に配慮する義務が規定されていて、会社がこの配慮を欠いていると判断される場合には違法(濫用)となり、命令を拒否することができます。

 

また、配置転換に伴い、賃金が大幅に減額されて労働者の生活が困難になる場合も、同様に「労働者に不利益を与える」こととなり、違法(濫用)となる可能性があります。

2. 業務上必要性がない場合

会社の配置命令が業務上必要ないと判断される場合には、会社の命令が違法(濫用)となる可能性があります。

 3. 不当な目的がある場合

会社の配置命令が、不当な目的や動機がある場合には、その配置転換は違法(濫用)となります。

 

たとえば、配置命令の目的が労働者を退職に追い込もうとするものであったり、労働者が会社の退職勧奨を拒否したために、いわゆる「追い出し部署」へ配置転換を命じた場合などは、違法(濫用)となります。

2.配転命令を拒否したい時

会社から異動を命じられたり配置転換を命じられたりして、その命令を拒否したいのであれば、まず就業規則や労働契約を確認しましょう。

前述したとおり、就業規則や労働契約に「業務上の必要性がある場合には、配置転換を命じることができる」という規定がある場合に限られるからです。

また、就業規則や労働契約に規定がある場合でも拒否できるケースは多々ありますので、まずはひとりで悩まず労働組合や弁護士などに相談するようにして下さい。

(1) 会社に撤回を求める

配置転換の命令がすでに出されている場合には、配置転換の日までにその命令を拒否することを明確に伝えたうえで、会社に配置転換を撤回するよう求めるようにしましょう。

もし配置転換の命令に従って転換先ですでに働いている場合でも、弁護士が介入して内容証明郵便を提出することで、会社側にその命令を撤回させることができる場合もあります。諦めずに弁護士に相談して下さい。

(2) 解雇されたら

配置転換の命令を拒否したことを理由として、会社から解雇されてしまった場合でも、裁判で配置転換の命令自体が違法(濫用)であると判断されれば、当然解雇自体も無効とできる場合もあります。

 

以上、人事異動(配転命令)、異動命令、転勤命令を拒否したい場合に必要な基礎知識や対処方法についてご紹介しました。

配置転換命令を拒否したい場合や、拒否したために不当解雇された……などの相談は、早めに労働問題に詳しい弁護士に相談しましょう。

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