失業保険
失業保険は雇用保険の基本手当の通称です。雇用保険料を支払っていた人が受けることのできる権利です。新たな仕事が見つかるまでの間に支払われる給付金のため、再就職を検討している人であれば失業保険の給付を受ける事が可能です。失業給付を受け取るためにはいくつかのルールがあり、それを満たしていることが前提となります。
2018.06.26

失業保険と扶養控除は同時に受け取れる?

失業した際に家族の「扶養」に入ったとしたら失業給付と扶養控除を同時に受けることができるのでしょうか。たしかに、失業保険と扶養はあまり関係があるとは思えません。しかし、実際は失業保険と扶養の間には密接な関係があります。
今回は、そのような一見わかりにくい失業保険と扶養の関係について詳しく説明していこうと思います。

1. 扶養について

「扶養」とは自力で生活できない人の面倒を見ることです。「扶養家族・扶養親族」とはその扶養の対象となっている家族・親族のことです。ただし、税制と社会保障における扶養ではそれぞれ定義が異なっております。

(1) 税制における扶養

税制における扶養の範囲は「6親等以内の血族および3親等内の姻族」と定められております。もしあなたに扶養親族がいれば、所得税と住民税において扶養控除が適用されます。

(2)社会保険における扶養

社会保険における扶養の範囲は「直系尊属(両親、祖父母)、配偶者(内縁関係も含む)、子や孫および弟妹」と定められております。社会保険で扶養親族の存在が認められると、社会保険料の負担をせずに保険給付を受けることが出来ます。

2.失業保険と扶養の関係

失業保険を受け取るための条件として、「すぐに働ける状態で、人に就労意欲があり、積極的に求職活動を行っている」必要があります。そのため、すぐに就職することが出来ない場合は、失業保険を受けることが出来ません。
例えば、結婚をしたことで退職し夫の扶養内に入った場合はしばらくはたらく予定がないため、失業保険を受けることが出来ません。
また、定年退職をし、しばらく休養期間を置こうと思っているという場合も失業保険を受けることが出来ません。
つめり、仕事を辞めて、家族の扶養に入る場合は失業保険を受けることが出来なくなるという事です。

3.扶養に入るタイミング

失業保険と扶養控除を同時に受ける事はできませんが、この2つをうまく組み合わせて節約することができます。
つまり、失業保険には退職理由によっては申請してから給付を受け取るまでの間に3か月の期間がありますが、その間だけ家族の扶養内に入ることで所得税や住民税、保険料の節約になります。
そのため、まず失業したら失業保険の受給をハローワークに申請しましょう。
失業保険の申請が済んだら扶養に入るための手続きを行います。扶養に入るための手続きは場合によっては煩雑な手続きが求められることもありますが、配偶者などの家族がいる場合は迷わず扶養に入るようにしましょう。失業保険がもらえるまでの3ヶ月でも扶養内に入ることが出来れば、社会保険の保険料を大幅に節約することが出来ます。
失業保険の受給が始まったら扶養から外れる手続きをしましょう。
扶養に入る際に雇用保険受給資格者証のコピーを提出している会社から、扶養から外れるための手続きを促されることもあります。
扶養から外れる手続きの際に最も重要なこととして、国民健康保険への切り替えがあります。国民健康保険への切り替えを行わないと、保険に入っていない状態になってしまいます。
そうしてしばらく失業保険をもらい、失業保険の受給期間が終了したらもう一度扶養に入ります。

4.失業給付金受給額が少ない場合は扶養家族の社会保険に入れる

失業保険受給額が少額の人は扶養家族の社会保険に入ることが出来ます。具体的に言えば、失業手当の基本手当日額が3,611円以下の場合は可能です。
しかし、社会保険の扶養に入るためには年収130万円以下という条件があります。
これは年間見込収入も含みます。例えば、あなたが6月の時点で収入が70万円だとすると130万円の条件を満たしているように思えます。しかし、この収入を年間に換算すると140万円となり、130万円を上回ってしまいますので、社会保険の扶養に入る事が認められません。

5.まとめ

もし失業してしまった場合、ハローワークへ行って所定の手続きを済ませれば失業保険を受け取ることができます。また、家族の扶養内に入れば税金や保険料の節約につながります。
しかし、これら2つを同時に受ける事は出来ませんので、注意が必要です。
同時に受ける事は出来なくても、上記のように組み合わせて節約することは可能です。
そのため、もし失業してしまっても慌てずにいかに支出を減らすことが出来るのかを考え、落ち着いて次の仕事を探すようにしましょう。

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