失業保険
失業保険は雇用保険の基本手当の通称です。雇用保険料を支払っていた人が受けることのできる権利です。新たな仕事が見つかるまでの間に支払われる給付金のため、再就職を検討している人であれば失業保険の給付を受ける事が可能です。失業給付を受け取るためにはいくつかのルールがあり、それを満たしていることが前提となります。
2017.10.15

失業給付をおトクにもらう方法

 

一定の条件を満たしていれば、会社を退職して失業状態になると、雇用保険から失業給付(失業給付の基本手当)を受けることが出来ます。

この失業給付の額は、退職前の6か月間の賃金を元に計算されています。

ですから、退職前の6か月間には、残業時間を減らさないようにする他、会社から給料カットを申し入れられても、安易に応じないことが大切です。

また、退職理由についても、自己都合退職より会社都合退職の方が、失業給付を手厚く受けることが出来ます。

退職する意思を固めたら、失業給付について基礎知識を身につけておきましょう。

1.失業給付を増やす方法

失業給付は、一定の条件を満たしていれば、会社を退職して失業状態になった時に受け取ることが出来ますが、支給期間や支給額は個々の事情によって異なります。

再就職までの生活を安心して送るためにも、失業給付をもらえる条件などについては、しっかり理解しておきましょう。

(1) 退職前6か月の残業は減らさない

失業保険の支給額が、退職前の6か月間の賃金を元に計算されます。

この賃金には、残業手当や通勤手当などの諸手当も含まれて計算されます。

「今までは目いっぱい残業していたけど、退職前6か月は残業時間を減らした」という場合には、支給される失業給付の額も減ってしまいます。

ですから、退職前の6か月間は、残業時間をなるべく減らさない方がおトクです。

退職して離職票-2をもらったら、左面の「離職の日以前の賃金支払い状況等」を確認しましょう。この賃金額には、ボーナスや御祝い金、退職金など臨時的に支給されるものは含みませんが、通勤手当や残業手当、休日手当など通常つきに支給されるものはすべて含まれます。これらの手当の額も含まれているか、給与明細と比較するなどして、確認するようにしましょう。

 

失業給付は、この賃金日額に一定の給付率を掛けて計算された「基本手当」をベースとして、年齢、勤続年数、退職理由などによって決められるので、十分な注意が必要です。

(2) 給料カットには応じない

前述した通り、失業給付の支給額は退職前の6か月間の賃金を元に計算されます。

ですから、業績不振などで会社から給料カットを申し入れても応じないようにしましょう。給料カットに応じてしまうと、平均賃金が下がるので、失業給付の支給額も減ってしまうことになるからです。

(3) 勤続年数、年齢に応じて退職日を決める

失業給付が支給される日数は、失業保険二加入していた期間や退職時の年齢によって大きく変わります。

たとえば34歳の人が会社都合退職する場合には、5年以下だと支給される日数は90日ですが、5年以上だと支給される日数が120日となります。

 

「あと1か月で勤続5年になる」という場合には、退職日を1か月延ばす方が、失業給付の支給期間が延びるのでおトクです。

2.自己都合退職でも失業給付をすぐもらえるケース

失業給付は、退職理由で、支給が開始される時期や支給期間に大きな差が出ます。

自己都合退職の場合には、失業給付が支給されるまで約4か月かかりますが、会社都合退職の場合には、手続きして約1か月で支給されますし、支給期間も自己都合退職より長く支給されます。

ただし自己都合退職の場合でも、例外的に失業保険をすぐにもらえる場合があります。

(1) 自己都合退職と会社都合退職

自己都合退職とは、自らの意思で退職することで、いわゆる「一身上の都合による退職」です。

会社都合退職は、解雇、退職勧奨、倒産、リストラなどで退職する場合です。

会社都合退職については、自分の意思に基づかない理由で退職することになるので、生活に困る可能性があります。そこで会社都合退職の場合は、自己都合退職より手厚く保護がされています。

(2) 特定理由離職者

自己都合退職の場合でも、特定理由離職者に該当する場合は、会社都合退職と同様に、失業保険をすぐにもらえる場合があります。

特定理由離職者とは、有期雇用契約の雇止めによる退職者や、短期雇用労働者で正当な理由がある場合の退職者などのことで、会社都合退職の場合(※特定受給資格者といいます)と同様に、失業保険をすぐにもらうことが出来ます。

特定理由離職者には、民事再生や会社更生の申し立てを行ったことを知ったため自ら退職した場合や、通勤するのに片道3時間もかかるような場所に会社が移転してしまったケースなども含まれます。

特定受給資格者でも、特定理由離職者でも、該当するか否かは、ハローワークが判断します。ハローワークでは、会社側が主張する退職理由と、退職者が主張する退職理由の両者を把握し、それぞれの主張を資料などで確認します。

 

ですから自分の意思で退職した場合でも、退職せざるを得ない正当な理由があると思う場合には、必要書類を持参して、ハーワークで退職するに至った事情などをしっかり説明するようにしましょう。

特定理由離職者に該当する事例は、厚生労働省のホームページなどで確認してみましょう。

 

なお、退職強要、セクハラ、パワハラなどが理由でやむなく自分から退職した場合は、会社都合退職と出来る場合がありますし、会社や加害者を相手に損害賠償請求が出来る場合があります。

このようなケースの場合には、早めに労働問題に詳しい弁護士に相談して、必要となる証拠類などについてアドバイスを受けるることをおすすめします。

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