不当解雇
日本の法律では簡単に従業員を解雇することは出来ないと定められています。 従業員を解雇するには、しっかりとした決まりがあり、その条件を満たしていない限り解雇としては認められないのです。不当解雇はこうした法律や就業規則などの決まりに従わず会社が一方的に労働契約を解約する行為を言います。
2018.06.29

会社を辞める・辞めさせられるときに出すのは退職届?退職願?

企業を辞める際に出す退職届・退職願。「なんとなく出さなければいけない」というメージはあるものの、具体的にどういうものか知らない方も多いと思います。

間違えやすい退職届・退職願・辞表の違いや、ケース別の出し方、提出するときに注意する点についてまとめました。

1.退職届・退職願・辞表の違い

(1)退職願は「お願いするもの」

退職願いは、基本的に退職を「お願いするもの」だということを覚えておきましょう。

「お願い」なので、基本的に受理され、会社が承諾して初めて退職が認められます。

説得されるなどして万が一心変わりした場合は、承諾されるまでは基本的に撤回することができます。

しかし辞表の違い、一度退職願を出して撤回するということになると、周りの目や人事評価などの理由で不利益を被ることもあるため、一度事前に上司に話を通してから提出することが大切です。

(2)退職届は「退職するという意思を伝えるもの」

退職願が「お願い」なのに対して、退職届は、「意思を伝えるもの」です。

退職願いよりニュアンスが強く、受理された時点で退職が決定となり、撤回することはできません。

(3)辞表は限られた人しか出さない

会社を辞める際に「辞表を出す」ということを想像される方も多いと思いますが、一般社員は基本的に辞表をだすことはありません。辞表をだすことができるのは、企業の役員や、公務員のみです。

2.理由は自己都合なら「一身上の都合で」

退職願・届の理由は、どんな理由で辞めることになっても「一身上の理由で」と書きます。「転職のため」「家庭の都合」など、それ以外プライベートの事情は、明確な理由があったとしても書く必要がありません。

しかし、会社都合の退職で辞める時に関しては注意が必要です。

ページの下に書いてありますが、失業保険の給付にも関わってくるので、理由をきっちりと書けるようにしましょう。

3.ケース別の退職したいとき

ではどのようなときに退職届、どのようなときに退職願を出せばよいのでしょうか?

具体的なケース別に、出すべき書類を分類していきます。

(1)すでに会社側と退職についての話がまとまっている場合

この場合に提出すべきなのは、“退職届”です。

上司、つまり企業側にとって退職することは交渉の上成立した出来事なので、「退職します」という意思を伝えたところで、失礼はありません。

(2)これから退職の交渉を行う場合

この場合に提出すべきなのは、“退職願”です。

これから退職の交渉を行う場合、退職届より退職願のほうが、企業にとって失礼でない退職の意志の伝え方になります。

(3)これから退職の交渉を行うが、意思がとても固い場合

この場合に提出すべきなのは、“退職届”です。

これから退職の交渉を行う場合でも、絶対に説得されても辞める意思は変わらない、という方は、退職届を提出してもよいでしょう。

ただし、退職願も退職届も上司が受け取りを拒否することは認められていませんし、退職願のほうが丁寧な形式ですから、わざわざ退職届を出す意味は薄いかもしれません。

4.会社都合の退職なのに、「退職願を出して」と言われたら

(1)退職届・退職願は出してはいけない

解雇された、会社都合によってクビになった、という場合は、退職届も退職願も出す必要はありません。むしろ、出してはいけません。

退職届や退職願は、従業員自身の退職したい、退職するという意思を示すものです。自分が就労したいという意思があったにも関わらず、会社の都合で退職になったという場合に出してしまうと、間違った意思を会社側に伝えることになってしまいます。

(2)失業手当と退職願の関係性

会社の都合で退職する場合の大きなポイントとして、「失業手当」というものが関係してきます。失業手当は、失業した者が次の職を見つけるまでの生活保障として支払われる手当で、雇用保険制度によって支払われます。

この失業手当の支払いが、退職届を出したかどうかによって変わってくるのです。

失業保険の支払いの金額や支払い期間などは、失業の理由が「会社都合」なのか「自己都合」なのかによって、大きく変わってきます。具体的には、会社都合退職の場合退職後すぐに支給が受けられますが、自己都合退職の場合は退職後3か月を経過しないと支給が受けられません。

退職を勧奨された場合は会社都合退職に該当します。しかし、悪質な企業の中には、実質的に会社都合退職の場合でも退職願や退職届を提出させ、自己都合退職扱いにしてしまおうというケースも存在します。

もちろん一度退職届を出したとしても、実質的に自発的に退職しようという意思が認められなかったと後から証明できれば、会社都合退職が認められます。しかし後々のトラブルを避けるため、退職届・退職願の提出は慎重に行うようにしましょう。

(3)提出する場合は、経緯を書く

企業に対して、退職を了承したという意思を伝える必要がある、などの理由でどうしても退職届を提出した場合は、必ず理由を書いておくようにしましょう。

「一身上の都合で」ではなく、「貴社、退職勧奨に伴い」など、きっちりと会社都合により退職するということを書いておくことが大切です。

企業にとって、会社都合での退職者が発生すると、助成金を受けられなくなったりイメージが低下したりといった事態が起きることがあります。そのため、自己都合で退職ように強要したり、退職の理由を「一身上の都合」とした退職願・退職届を提出するよう迫られたりといったケースもありますが、安易に応じないようにしましょう。

5.まとめ

次の点を覚えておきましょう

・退職願より退職届のほうが退職するという意思が強い

・退職の交渉前なら退職願、交渉後なら退職届

・会社都合退職のときは、退職届・退職願を提出しない。提出しなければならないときは、会社都合であるという旨をしっかり書く。

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