身に覚えのないセクハラの疑いをかけられたら

セクハラ
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セクハラで訴えられると、最悪の場合には懲戒解雇になりますし、悪質なケースと認定された場合には、損害賠償を請求される可能性もあります。

それに、セクハラは被害者の言動が重視される傾向があるので、「セクハラをしていないのに、セクハラしたと疑われた」「弁明の機会を全く与えられずに懲戒解雇された」となど、不本意ながら泣き寝入りしてしまうケースもあるのです。

しかし、「絶対にセクハラなどしていない」というのなら、セクハラ行為を認めることはありませんし、毅然とした態度でその旨を主張していくべきです。

セクハラをした覚えもないのに、セクハラをしたと疑われた時には、まず冷静になり、弁護士に相談しましょう。そして、適切な対応をして早期解決を目指しましょう。

1.セクハラの疑いをかけられたら

セクハラの冤罪の疑いをかけられたとき、もし「全く覚えがない」「事実無根だ」という場合には、まずしっかりと「自分はセクハラなどやっていない」と主張するのが大切です。

身に覚えがない!絶対にやっていない!と驚くイラスト

しかし、セクハラ加害者のなかには、セクハラを行っているという自覚がないケースも多々ありますし、被害者の証言が重視される傾向があるので、ただやみくもに「やってない」と主張するだけでは、被害者の証言が重要視されてしまうこともあります。

弁護士にすぐ相談

セクハラの疑いをかけられたら、一刻も早く弁護士に相談してください。

効率の良い交渉を行うことで、裁判になる前に早期解決できる可能性は十分にあるからです。

セクハラの疑いがかけられると、早く解決したいと思うあまりに言われるがまま示談に応じてしまうケースもありますが、弁護士が代理人として被害者や会社と交渉することで、セクハラの疑いを晴らせる場合もありますし、不利な示談に応じてしまうような事態を回避することができます。

また、法的な問題点や「セクハラなどやっていないと主張できる証拠」などについてもアドバイスを受けることもできます。

2.セクハラの疑いをかけられた時の対応策

前述したとおり、セクハラの疑いをかけられたら、まずは弁護士に相談することが大切です。

セクハラの加害者と認定されてしまうと、刑事上、民事上の責任を負い、損害賠償を請求される可能性があるからです。

また、会社から何らかの処分を受ける可能性が高くなりますし、懲戒解雇されてしまう可能性もあるのです。

ですから、不用意な発言は控え、「していない」としっかり主張し、言われるがままに示談には応じないということが大切です。

ここでは、セクハラの疑いをかけられた時の対応策についてご紹介します。

(1)冤罪なら「していない」と主張する

セクハラなど絶対にしていないということであれば、まずは冷静になり「セクハラなどしていない」としっかりと主張しましょう。周りから「早く認めて謝罪したほうが早期解決できる」などと勧められても、やってもいないセクハラの事実を認める必要は全くありません。

やってもいないセクハラの事実を認める必要はない

(2)事実であれば謝罪する

被害者の言い分を聞いたうえで、セクハラを行ったことが事実だと思ったのなら、十分に反省し、被害者に対して謝罪をしましょう。

ただし、これまで述べてきたとおり、セクハラの加害者はそれを理由に懲戒解雇されるケースがありますし、刑事責任を追及される可能性もあります。また慰謝料を請求されることもあります。

謝罪をする際には、早めに弁護士に相談したうえで、弁護士に同席してもらったうえで謝罪をしてもらう方がよいでしょう。

事実であれば弁護士同席で謝罪

(3)不用意な発言は控える

身に覚えのないセクハラの疑いをかけられると、つい感情的になってしまいがちです。

なかには激高するあまりに「いい加減なことを言うと許さない」などのメールを送りつけてしまい、被害者から「脅迫された」と訴えられるケースもあります。

身に覚えのないセクハラの疑いをかけられれば、冷静でいられない気持ちは十分理解できますが、相手を罵倒するなど、不用意な発言は絶対に避けるようにしましょう。こういう時こそ、冷静に対応することが大切なのです。

感情的・攻撃的な発言を脅迫と認定されてしまうと、それが後々重要な証拠とされてしまうリスクがありますので注意しましょう。

感情的になり不用意な発言をしない

(4)冤罪なら示談には応じない

相手方や上司は、穏便に事を収めたいとして「示談をしたい」と申し入れてくるかもしれませんが、やってもいないセクハラで示談に応じる必要はありません。

また、「示談が成立したから、これで終わった」と思っていても、その後起訴されれば刑事裁判が開始される可能性もあります。

やってもいないセクハラの示談に応じない

まとめ

以上、セクハラの疑いがかけられた時の対処方法についてご紹介しました。

セクハラは、「ここまではOK、ここからはセクハラ」という明確な定義はないため、受ける側が「セクハラだ」と不快に感じれば、それはセクハラ行為と認定されてしまうことがあります。

言った本人は「冗談のつもりだったのに……」「指導したつもりだけだったのに……」「被害者だって、喜んでたじゃないか」などといった場合でも、セクハラになってしまう可能性は十分あり得ます。まずは、自分が無自覚にセクハラを行っていないか、きちんと確認をしましょう。

そして、それでもやはり、全く身に覚えのないセクハラの疑いをかけられたと思うのであれば、早めに弁護士に相談して対応策などについてアドバイスをもらい、毅然とした態度で臨むようにしましょう。

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