残業代
所定労働時間を超えた業務時間を残業と言い、その残業に対して支払われる賃金を残業代と言います。残業代は法定内残業(法定労働時間内の残業)と法定外残業(法定労働時間外の残業)によって残業代の単価の計算方法が変わります。法定労働時間とは労働基準法第32条により定められた労働時間の上限を言います。
2018.07.15

ブラック企業でのサービス残業を辞めたい人が出来る対策とは

国内には、労働者の権利を無視して劣悪な労働環境の中で働かせる、いわゆるブラック企業が多く存在しています。そのような企業で横行しているのがサービス残業です。サービス残業とは従業員に時間外労働をさせているにも関わらず、その分の賃金を払わないことで、明らかに違法です。
しかし、残念なことにいまだにそのような企業が多く存在していることも事実です。そのようなブラック企業でのサービス残業に対して、個人としてどのような対策をすればよいのでしょうか。

1.サービス残業は労働基準法違反

労働基準法では「時間外労働に対しては割増賃金を支払わなければならない」と決められております。つまり、従業員が残業をした場合は、その分はしっかりと割増賃金を支払わなければいけません。
この労働基準法の取り決めに違反すれば、「懲役6か月以下または30万円以下の罰金」が科されます。刑事罰は非常に悪質なケースに対して適用されるのが普通ですが、経営陣として労働基準法を遵守することは絶対です。

2.サービス残業が発生する原因

なぜ、サービス残業が発生するのでしょうか。その原因は主に以下の2つが挙げられます。

(1)経営陣が労働基準法を知らない

中小企業の経営陣ですと、意外と労働基準法を理解していない人は多いです。
しかし、労働に対して賃金を払うというのは常識ですが、見なし残業や名ばかり管理職を利用して残業代の発生を抑えることが多いようです。
経営陣にサービス残業を強要することは違法であるということを認識してもらう必要があります。

(2)行き過ぎたコストカット

サービス残業が違法だと知っていながら、コストカットのためにサービス残業を強要していることもあります。
もちろん、会社としてコストカットをすることは必要ですが、過度なコストカットは会社にとっては毒です。従業員にはしっかりと働いた分の賃金を払う必要があります。

3.サービス残業に対して個人でできる対策とは

サービス残業は労働者の権利を無視した悪質な行為です。実際に労働者として実行できるサービス残業への対策はあるのでしょうか。

(1)会社に交渉する

もっとも正攻かつ簡単に始めることが出来るのが、会社への交渉です。職場の上司や経営者に対して、「残業代を出して欲しい」もしくは「残業が発生しないように個人の業務量を減らしてほしい」などの意見を主張してみましょう。
たいていの上司や経営者でしたら、しっかりと対応してくれることが多いと思います。しかし、サービス残業が違法であることも認識している経営者や何としてもコストカットをしたい経営者も多いため、いつでも有効というわけではないようです。

(2)労働基準監督署に相談する

労働基準監督署は国内の労働環境が労働基準法に則ってしっかりと労働者の権利が守られているかを監査するための機関です。
サービス残業は労働基準法違反のため、労働基準監督署にその旨を報告すれば会社にしっかりと指導してもらえます。
しかし、労働基準監督署が実際に行動に移すのは相談内容が非常に悪質だと判断された場合です。それ以外ですと、相談者に対してアドバイスなどを与えるだけです。

そのため、労働基準監督署に相談する際には、タイムカードや給与明細など相談内容が深刻である事を担当者にアピールすることで効果的な対策を施してくれる可能性が高くなります。

(3)転職

あまりに過酷な労働環境でしたら、転職はサービス残業から逃れるために、もっとも効果的な手段です。サービス残業の改善を会社に何度訴えても改善される兆しがないのでしたら、その会社を辞めてしまうのも一つの手です。
転職することを決めましたら、もとの会社には辞める事を出来れば1か月前に、最低でも2週間前に伝えておくようにしましょう。
ブラック企業でしたら、辞めると言ってもなかなか辞めさせてくれないことも多いです。しかし、法的にも会社に転職を妨げる権利はありません。場合によっては、弁護士に相談するようにしましょう。
また、転職する際には未払い残業代の請求をする必要があります。その際は、タイムカードや勤怠管理などの証拠を自分で集めて会社に請求するか、それが難しければ弁護士に請求を依頼する方法があります。弁護士に依頼すれば、証拠収集や交渉の必要がないだけでなく、請求できる残業代の金額も大きくなる可能性があります。

4.まとめ

ブラック企業で横行するサービス残業は労働者にとっては大きな問題です。サービス残業を強要することは労働者の弱い立場に付け込んだ非常に悪質な行為で、労働基準法でも禁止されております。
そのようなサービス残業への対策としては、企業に直接相談するか、労働基準監督署や弁護士など外部の人に相談する方法があります。
特に、外部にサービス残業を相談し、改善命令があれば、たいていの企業は何らかの処置をとります。しかし、もし相談してもなかなか労働環境が改善されないのでしたら、思い切って転職することを考えましょう。
いずれにしても、自分のキャリアを考えた上でどれが最も正しい選択なのかを判断する必要があります。

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