残業代
所定労働時間を超えた業務時間を残業と言い、その残業に対して支払われる賃金を残業代と言います。残業代は法定内残業(法定労働時間内の残業)と法定外残業(法定労働時間外の残業)によって残業代の単価の計算方法が変わります。法定労働時間とは労働基準法第32条により定められた労働時間の上限を言います。
2018.04.12

請求の仕方によって変わる?未払い残業代を払ってもらった時の税金の扱いについて

長年残業代が支払われておらず、サービス残業が常態化していたAさん。未払い残業代について上司に相談し、未払いの分を払ってもらいました。しかし口座を見てみると、もらった額がちょっと少ない…。

実は未払い残業代を払ってもらった場合も、税金等がかかります。残業代を請求した場合の税金との関係について、しっかりと押さえておきましょう。

1.基本的に、未払い賃金に対しても税金がかかる

未払い賃金を請求して払ったもらった場合、そのお金に税金はかかるか?答えはYESです。

基本的に未払い賃金も元々は普通に働いて得た所得であるため、その分の所得税・住民税や社会保険料を納めなければなりません。しかし税金の性質や手続きは、残業代支払いの名目によって異なる場合があります。

2.「未払い残業代」として支払われた場合

もし未払いの残業代をもらった場合、過去の賃金を修正することになるため、基本的にその分の金額に対しても所得税・社会保険料などの税金はかかってしまいます。

またその金額は、実際に支払われた時点の税金でなく、本来もらうべきであった年にかかる税金としてカウントされます。

(1)所得税・住民税

所得税・住民税については、過去の年度について未払い残業代を支払ってもらった際、その年の所得を修正する必要が出てきます。確定申告を行っている方は「修正申告」を、それ以外の方は会社が年末調整をして、追加で税金を支払うことになります。

(2)社会保険料

社会保険料は、4・5・6月の給与を基準に算出されます。なので、この月について未払い残業代を請求し支払ってもらった場合は、会社が社会保険事務所等に届け出をし、再度社会保険料を算出してもらうことになります。この届出をしない会社も多いようですが、場合によっては追加で支払う必要が出てくることもあるかもしれません。

(3)弁護士費用

未払い賃金に関して弁護士のサポートを受けた場合、弁護士費用などに関しても基本的に控除はされません。基本的に会社が払った金額に対して税金等はかかるものだと考えておきましょう。

3.「和解金」「慰謝料」「一時金」などの名目で支払われた場合

未払い残業代をこれらの名目で払ってもらった際、税金を払わなければならないは変わりませんが、その金額は実際に金額を受け取った時の所得(賞与)として扱われます。

(1)所得税・住民税

所得税・住民税に関しては、受け取った年度の所得に対してかかります。過去にさかのぼって所得を修正する必要はありませんが、受け取った年の税額が上がる可能性が出てきます。

(2)社会保険料

社会保険料等に関しても同様に、受け取った年の賞与として算出されるので、増額される可能性があります。

(3)弁護士費用

この点は前の場合と大きく違い、弁護士費用は各種税金から控除されます。もし未払い賃金の請求をして、同じ金額をもらったとしても、それが和解金という名目で支払われた場合のほうが払わなければならない税額は少なくなる、従業員にとっては得になることもあります。

まとめ

残業代を請求し、払ってもらった場合の税金について、注意すべき点は以下の通りです。

・基本的に、もらった分の税金や社会保険料などは払わなければならない

・支払われた金銭の名目によって、いつの時点に対して税金等がかかるか変わってくる

・弁護士費用に関しては、「和解金」などの名目でもらえば税金はかからない

未払い残業代も、基本的には通常の所得と同じ扱いを受けるということを押さえておけるとよいでしょう。

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