失業保険
失業保険は雇用保険の基本手当の通称です。雇用保険料を支払っていた人が受けることのできる権利です。新たな仕事が見つかるまでの間に支払われる給付金のため、再就職を検討している人であれば失業保険の給付を受ける事が可能です。失業給付を受け取るためにはいくつかのルールがあり、それを満たしていることが前提となります。
2017.10.16

    雇用保険のしくみ~どんな場合に失業給付を受け取れるのか

    雇用保険とは、労働者の生活及び雇用の安定を維持し、安心して就職活動をすることが出来るように、失業した人や教育訓練を受ける人などに対して、失業等給付を支給する制度です。

    そのほか、失業を予防し、雇用状態の是正及び雇用機会を増大するために、、労働者の能力の開発、向上その他労働者の福祉の増進等をはかるための教育訓練等の給付も行っています。

    1人でも従業員を雇用している会社は、必ず雇用保険に加入する必要があります。

    ここでは、雇用保険の基本的なしくみや、失業保険を受け取る前に知っておきたい基礎知識をおさえておきましょう。

    1. 雇用保険のしくみ

    従業員を1人で雇用している会社は、必ず雇用保険に加入しなければなりません。

    退職した場合でも、在職中は雇用保険に加入し給与から雇用保険料を天引きされていたので、失業保険給付等を受給することができます。

    雇用保険は、労働者が失業して収入がなくなった場合や、労働者が自分のスキルアップのため自ら教育訓練を受けた場合、育児や介護等で会社を休むことで、生活や雇用の安定を図る必要がある場合などに失業等保険の給付を受けることができます。

    また、失業の予防、雇用機会の拡大、労働者の能力開発や能力向上や労働者の福祉の増進を図るための事業も行っています。

    (1) 雇用保険の給付の種類

    雇用保険の被保険者は、【1】一般被保険者、【2】高年齢継続被保険者(65歳を超えている人)、【3】短期雇用特例被保険者、【4】日雇労働被保険者の4つに区分されます。

    そして、雇用保険制度の二大事業は、失業等給付と雇用保険二事業に大別され、下記の図のとおり、さまざまな給付の種類があります。

    参考:ハローワーク「雇用保険制度の概要」

    https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_summary.html

    (2)失業保険を受け取るための2つの条件

    前述したとおり、雇用保険の給付は様々な種類がありますが、このうち会社を辞めた時に受け取ることができるのが、失業等給付の「求職者給付の基本手当」です。

    しかし、会社を辞めたからといって、全ての人が失業保険の基本手当をもらえるというわけではありません。基本手当をもらうためには2つの条件があります。

    そして、その2つの条件のいずれにも当てはまる場合にはじめて、基本手当を受けることが出来ます。

    条件1:働く意思と能力がありながら失業状態であること

    失業保険をもらうためには、働く意思と能力がありながら失業状態であることが必要です。

    つまりハローワークに行くことが出来る状態で、休職の申し込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも終章出来る能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、失業の状態であることが必要です。

     

    病気やケガ、妊娠、出産、育児、専業主婦になる場合や、定年で休養する場合などは、職に就かない状態となるので、失業等給付の「求職者給付の基本手当」を受けることは出来ません(※育児休業給付金などは受け取ることが出来ます)。

     

     

    条件2:雇用保険の加入期間が退職前2年間のうち、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月が12か月以上あること

    つまり退職日以前の2年間で、給与支払いの基礎となった日数が11日以上ある月が、通算して12か月以上あることが必要です。

    ただし病気や出産などの理由で、連続して30日以上仕事が出来ない場合には、働くことが出来ないその日数だけ基本手当をもらえる期間を延長することが出来ます。この際延長できる期間は、最長で3年間です。延長の手続きは、代理人が行うことも出来ますし、郵送で行うことも出来ますので、忘れずに手続きをするようにしましょう。

    (3) 会社都合退職と自己都合退職

    会社都合で退職した場合と自己都合で退職した場合では、失業等給付の「求職者給付の基本手当」を受ける時期やもらえる額が大きく異なってきますので、注意が必要です。

    解雇や倒産などの会社都合退職は、突然の失業となるので、自己都合退職の給付日数より手厚い保護がされています。

    また、正当な理由のある自己都合退職(通勤時間が長くなった、一方的に給与がカットされた、月80時間以上残業があったなど)の特定受給資格者も、倒産や解雇による会社都合退職と同じ区分で給付を受けることが出来ます。

     

    また、有期雇用契約の雇い止めによる退職者や、短期雇用労働者で正当な理由がある退職者などは、「特定理由離職者」と呼ばれ、特定受給資格者と同様の失業給付が行われます。

     

    特定受給資格者の場合も特定理由離職者の場合も、該当するかどうかは、ハローワークが判断します。

    (4) 失業給付を受け取るための手続き

    失業給付を受け取るためには、まず雇用保険被保険者証が必要です。

    もし手元にない場合には、会社に再発行してもらいましょう。

    そして、退職後に会社から離職票1・離職票2を受け取ります。退職後2週間経っても離職票が届かない場合には、会社側が手続きを怠っている可能性がありますので、といあわせるようにしましょう。

    なお前述した通り退職理由は、失業等給付の「求職者給付の基本手当」を受ける時期やもらえる額に大きな影響を与えますので、離職票の退職理由はきちんと確認するようにしましょう。

    離職票が届いたら、なるべく早めにハローワークで求職の申し込みをして下さい。

     

    その時には下記の書類が必要となりますので、準備するようにしましょう。

    【失業保険をもらうための必要書類】

    * 離職票-1

    * 離職票-2

    * 雇用保険被保険者証

    * 個人番号確認書類(いずれか下記のうち1種類)

    マイナンバーカード、通知カード、個人番号の記載のある住民票(住民票記載事項証明書)

    * 身元(実在)確認書類

    下記のうちいずれか1種類((1)の書類がない場合には、公的医療保険の被保険者証、児童扶養手当証書のうち異なる2種類(コピー不可))

    運転免許証、運転経歴証明書、マイナンバーカード、官公署が発行した身分証明書* 資格証明書(写真付き)など

    * 写真(最近の写真、正面上半身、縦3.0cm×横2.5cm)2枚

    * 印鑑

    * 本人名義の預金通帳又はキャッシュカード(一部指定できない金融機関があります。ゆうちょ銀行は可。)

    この記事を共有する
    Share on Facebook
    Facebook
    0Tweet about this on Twitter
    Twitter
    Share on LinkedIn
    Linkedin
    弁護士の無料相談実施中!
    当サイトの記事をお読み頂いても問題が解決しない場合には弁護士にご相談頂いた方がよい可能性があります。 050-5212-3326

    (対応時間 平日9時~19時)

    弁護士法人エースパートナー法律事務所
    所属:神奈川県弁護士会、東京弁護士会