残業代
所定労働時間を超えた業務時間を残業と言い、その残業に対して支払われる賃金を残業代と言います。残業代は法定内残業(法定労働時間内の残業)と法定外残業(法定労働時間外の残業)によって残業代の単価の計算方法が変わります。法定労働時間とは労働基準法第32条により定められた労働時間の上限を言います。
2018.09.30

時間外労働時間の上限規制とは

2018年、政府によって促進されている「働き方改革」によって従来の働き方から大きな変革が起ころうとしています。特に重要な項目として、時間外労働時間に上限が設けられるようになりました。

今回は、「働き方改革」で新たに設定される時間外労働時間の上限規制について詳しく解説していこうと思います。

1.時間外労働の上限規制

従来の36協定では、時間外労働の上限として一月45時間、年間360時間が定められていました。しかし、例外としてこの労働時間を上回る時間外労働をさせることも可能であり、法的に具体的な決まりもないため、実質的に上限なく時間外労働をさせることが可能になってしまいます。

そこで「働き方改革」では、原則としての時間外労働を上回る時間外労働をさせる場合には、以下の条件を満たさなければならなくなりました。

時間外労働の月平均時間が60時間以下になること

2カ月間、3カ月間、3カ月間、4カ月間、5カ月間、6カ月間のうち、いずれかの時間外労働時間の平均が80時間以内となること

1か月間の時間外労働時間が100時間以内であること

上記の規則に違反した場合は、労働基準法違反として罰則が適用されますので、実効性が高まったと言えます。

こういった労働環境の変化に対応するために、「一カ月で100時間」、「複数月で80時間」、「年間で720時間」というのを意識し始めているようです。

なお、80時間や100時間といった時間は、仕事による健康障害を防ぐ為に設定された「過労死ライン」に由来しています。

2.中小企業での時間外労働の上限の適用は2020年4月から

働き方改革が政府によって順調に進められた場合、大企業では2019年4月から、中小企業では2020年4月からの適用と予定されています。

中小企業の定義は業種によって異なりますが、製造業の場合は資本金が3億円以下、従業員数が300人以下と定義されています。

3.月60時間以上の時間外労働には50%の割増賃金

時間外労働に関して気を付けなければいけないのが、月60時間以上の時間外労働に対しては50%の割増賃金が適用されるということです。

大企業ではすでに2010年から適用されていますが、2023年4月からは中小企業であっても適用されるようになります。

そのため、これからは従業員に残業をさせることが会社にとっても大きなコストとなります。会社のためにも、従業員のためにもいかに時間外労働を削減するようなシステムや働き方を形成することができるかどうかがこれからは重要になっていきます。

4.まとめ

今まで不通に行っていた長時間の時間外労働も、これからは時間に大きな制限ができるようになります。たしかに、短時間で多くの仕事をこなさなければいけなくなるなど大変なことはありますが、時間外労働の削減によって会社にとっても、従業員にとってももたらされるメリットは大きいはずです。

今まで仕事と一筋だったキャリアも、「働き方改革」とともに変わっていきそうです。

 

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