過労死
過労死とは働きすぎることが原因となり、死亡に至る事を言います。長時間労働(ひと月の残業が80時間を超える)により、心身に負担がかかりそれに伴う突然死(心筋梗塞や脳内出血等)や心因性ストレスにより自ら命を絶つことも過労死と認定されます。
2018.08.25

過労死対策促進法とは?

平成26年11月1日、過労死対策促進法が政府によって制定されました。

この法律は、労働者の労働環境を守るために、長時間労働の是正や休息の促進などを目指して作られたものです。

しかし、労働者の間でもこの法律について知っている方は少ないようです。今回は、そのような過労死対策促進法とはどのような法律なのかを説明していこうと思います。

1.過労死対策促進法の目的

過労死対策促進法は、国内でいわゆるブラック企業における長時間労働や過重労働などによって、過労死や精神障害者数が増加していることを背景に、過労死等を防止する目的で定められました。

十分に働くことができる労働者を失うことは社会にとっても大きな損失です。そのため、労働者にとっても社会にとってもプラスになることが目指されています。

2.過労死対策促進法の内容

(1)過労死対策促進法の概要

この法律は労働者の過労死などの予防策を施すことは国の責任であることを明記したもので、過労死対策へ協力することを地方公共団体や企業、国民に求める内容の法律です。

この法律では以下の2点が理念として定められています。

過労死等への対策の重要性について、国民が自覚することを促進し、国民の過労死等の対策への関心を高めること

過労死等の対策は国と地方公共団体、企業、国民が相互に連携することで進めていくこと

つまり、過労死等の対策は企業や国が独自で行うのではなく、国が過労死等の対策の責任を取りながら、社会の関係者が対策の重要性について認識し合い、一体となって相互に協力し合うことで対策を促進していくことを規定しています。

また。この法律では過労死等の対策の重要性を自覚させるための期間として、法律が制定された11月を「過労死等防止啓発月間」として定められています。

(2)過労死等防止策とは

それでは過労死等を防止するために具体的にどのような対策をする必要があるのでしょうか。

国によれば、以下の4点を対策として挙げられています。

過労死等の防止のための4つの対策

3.過労死対策促進法の意義

過労死対策促進法が制定されたことから、国が労働者の労働環境問題に対して、積極的に改革を進めていこうという姿勢が見られます。

しかし、この法律には企業などに対して罰則規定などがあるわけではなく、あくまでも個人の努力義務にとどまります。そのため、この法律によって直接労働問題を解決できるというわけではありません。

実際に、過労死等の問題を解決するためには、その他にも政策が必要であるといえます。

しかし最近では、政府は「高度プロフェッショナル制度」によって労働者の残業時間の規制を撤廃する動きもあります。過労死等が発生する主な原因は長時間労働です。その長時間労働を規制する法律を無くしてしまったら、さらに過労死者数が増加するのではないかという懸念もあります。

まとめ

過労死対策促進法は労働者の過労死等の労働問題を解決する為に、政府主導で対策を促進することを明記した法律です。政府が対策の責任を取りながら、地方公共団体や企業、国民が相互に連携を取りながら対策を促進します。

この法律は過労死等を防止することを国が積極的に乗り出したという点で、意義があるといえますが、実際に労働問題を改善するにはさらなる改革も必要であるといえます。

労働者の過労死問題は日本にとって大きな損失であり、早急に解決すべき問題です。そのため、政府だけでなく国民一人一人が労働者のことを考えた働き方の重要性をしっかりと認識し、促進していく必要があります。

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