労働災害
労働災害とは業務中・通勤中など業務に従事することによって起こった傷病を言います。業務中に(または業務と因果関係があり)起こったケガ、病気、死亡等は業務災害、通勤中に起こった場合には通勤災害、第三者による不法行為によって起こった場合には第三者行為災害と呼ばれます。近年では、過労死も労働災害と認められるケースがあります。
2018.01.13

産業医とは~労働者の健康管理等について指導・助言する「産業医」の基礎知識

産業医とは、労働者が、健康で快適な作業環境のもとで仕事が行うことができるように、健康管理・指導・アドバイスなどを行う医師のことです。

 

常時50人以上の労働者を雇用する会社では、産業医を選任して労働者の健康管理等を行わせなければならないこととなっています(労働安全衛生法施行令第5条)。

 

産業医は、労働者の健康に問題があると判断した場合に会社に対し労働者の健康管理等について必要な勧告をすることができます。また、産業医は、少なくとも月に1回職場を巡視して、労働者の健康障害を防止するために必要な措置を講じなければならないとされています。

1.産業医とは

産業医とは、労働者が、健康で快適な作業環境のもとで仕事が行えるように、健康管理・指導・アドバイスなどを行う医師のことです。

労働安全衛生法施行令第5条では、常時50人以上の労働者を雇用する会社では、産業医を選任し、労働者の健康管理等を行わせなければならないこととなっています。

2.産業医を選任すべき会社とは

常時50人以上の労働者を雇用する会社は、産業医を選任しなければなりません。また、事業者は、事業場の規模に応じて以下の人数の産業医を選任し労働者の健康管理等を行わなければならないとされています。

 

  1. 労働者数50人以上3,000人以下の規模の事業場……1名以上の産業医を選任
  2. 労働者数3,001人以上の規模の事業場……2名以上の産業医を選任

 

なお、常時1,000人以上の労働者を使用する事業場と、労働安全衛生規則第13条第1項第2号にあたる事業で常時500人労働者を従事させる事業場では、その事業場に専属の産業医を選任する必要があります。

 

労働安全衛生規則第13条第1項第2号

 

* 多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務

* 多量の低温物体を取り扱う業務及び著しく寒冷な場所における業務

* ラジウム放射線、エツクス線その他の有害放射線にさらされる業務

* 土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務

* 異常気圧下における業務

* さく岩機、鋲打機等の使用によって、身体に著しい振動を与える業務

* 重量物の取扱い等重激な業務

* ボイラー製造等強烈な騒音を発する場所における業務

* 坑内における業務

* 深夜業を含む業務

* 水銀、砒素、黄りん、弗化水素酸、塩酸、硝酸、硫酸、青酸、か性アルカリ、石炭酸その他これらに準ずる有害物を取り扱う業務

* 鉛、水銀、クロム、砒素、黄りん、弗化水素、塩素、塩酸、硝酸、亜硫酸、硫酸、一酸化炭素、二硫化炭素、青酸、ベンゼン、アニリンその他これらに準ずる有害物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務

* 病原体によって汚染のおそれが著しい業務

* その他厚生労働大臣が定める業務

3.産業医の職務

産業医は、労働者の健康に問題があると判断した場合には、会社に対し労働者の健康管理等について必要な勧告・指導をすることができます。また、産業医は、少なくとも月に1回は職場を巡視して、作業方法または衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに労働者の健康障害を防止するために必要な措置を講じなければなりません。

(1)産業医の具体的職務

産業医は、労働者の健康を確保するため健康診断、面接指導等の実施する役割も担っています。また、その結果に基いて必要な措置をとり、健康教育、健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るための措置をとるよう勧告する必要があります。そのため、休業明けに復職する場合には、復帰した後に職場で必要とされる業務遂行能力まで回復しているかについては、産業医が面談して判断することが重要であるとされているのです。

(2)産業医の診断が重視される理由

主治医が診断する際には「症状が安定していて、日常生活には支障がない」という意味で診断される場合がありますが、産業医はその職場の事情や労務内容を把握したうえで「それを遂行できるか」という点を重視して、復職可能かどうかを判断します。そのため、会社としては「復職が可能かどうか」について判断する際には、産業医の診断を重視する傾向があるのです。

4. 産業医面談の注意点

職場復帰する際には、産業医は、労働者の状態の最終確認をするために面談を行い、「職場復帰に関する意見書」等を作成します。職場復帰に関する意見書には、労働者の復職の可否や職場復帰する事に対する意見、就業上に必要な措置について記載されています。そして会社側の各担当者は、この意見書に基づいて復職に向けての最終決定を行い、復職プランを検討していくことになります。

(1) 十分な就業意欲力があるか

本人が心から復職を希望し、十分な就業意欲があるか、という点は最も重視されるチェック項目です。職場復帰に対する意思や就業意欲、復職を心から喜んでいることは、産業医との面談で最も強調すべき事項なので注意しましょう。

(2) 仕事を想定した生活リズムができているか

仕事を想定した生活リズムが戻っているかという点も重視されます。「休職中にも、働いていた頃と同じ時間に起床することができるか」「休業中も、通勤で乗るのと同じ時間の同じ電車に乗ることができるか」などについて、細かくヒアリングされますので、しっかり回答できるよう準備しておきましょう。

(3) 再発予防への対策ができているか

健康状態が良くなったとしても「再発予防への対策」ができているかは、復職できるか否かに大きく影響します。再発予防への対策が不十分で、「気付いたら病気になっていた」という状態では、復職後にまたすぐに休業……という可能性もありえるのです。

ですから「自分がなぜ休業することになったか」という原因について理解し、そのうえで「再発防止のための具体的な対策を立てていること」を、産業医にしっかりと説明できるよう準備しておく必要があります。

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