不当解雇
日本の法律では簡単に従業員を解雇することは出来ないと定められています。 従業員を解雇するには、しっかりとした決まりがあり、その条件を満たしていない限り解雇としては認められないのです。不当解雇はこうした法律や就業規則などの決まりに従わず会社が一方的に労働契約を解約する行為を言います。
2017.09.27

    契約社員の「雇い止め」を撤回させる方法

    有期労働契約(期間を定めて締結された労働契約)については、過去に何度も契約更新を繰り返していたにも関わらず、突然契約更新をしないと言われる「雇い止め」をめぐるトラブルは後を絶ちません。

    しかし雇い止めは、会社が自由に行えるものではありません。

    雇用期間を定めて締結された労働契約で働いている労働者であっても、正社員と同じ仕事をしてきた人や、今まで何度も契約が更新され続けてきて長年働いてきた人であれば、雇い止めを撤回できるケースもあります。

    1. 雇い止めとは

    雇い止めとは、期間を定めて締結された労働契約で働く有期契約労働者に対して、契約書などで定められた雇用期間が満了したときに、会社が契約の更新をしないでそのまま契約を打ち切ってしまうことをいいます。

    契約社員、嘱託社員、アルバイト、パート、派遣社員などの雇用形態で働く労働者の場合の多くが」結城契約と言えるでしょう。

    (1) 自由に雇い止めできるわけではない

    有期契約の場合には、会社が契約を更新しなければ、雇用期間が満了となります。

    そうなると、もう当然にその会社で働くことはできない、と思ってしまう方が多いのですが、実は雇い止めは自由に認められているわけではありません。

    契約社員、嘱託社員、アルバイトで働いている場合でも、なかには正社員と同様に仕事してきた人もたくさんいます。このような場合には、労働者は当然契約が更新されると思っていることでしょう。

    それなのに契約が突然打ち切られてしまったら、突然収入が途絶えてしまい、収入を得ることができなくなってしまいます。

    そこで、会社が労働者に対して雇い止めをする場合にはいくつかの条件が必要としています。

    (2) 許されない4パターンの「雇い止め」

    労働契約法では、雇い止めが許されないパターンとして、以下の4つの条件を規定しています。

    (3) 雇い止めの予告

    使用者(会社)が契約を更新しない場合には、少なくとも契約満了の日の30日前までに、その予告をしなければならないとされています。

    なお、この雇い止めの予告の対象となる有期労働契約とは以下の3つの場合です。

    * 契約が合計3回以上更新されている場合

    * 契約期間が1年以下の労働契約が更新または反復更新され、最初に労働契約を結んでから継続して合計1年を超える場合

    * 契約期間が1年を超える期間の労働契約を結んでいる場合

    (4) 労働者の「働きたい」という意志表示

    労働者が、定められた契約期間を終了した後も働きたいという意思を会社に伝えている場合には、雇い止めが許されないとしています。

    この場合の意思は、雇い止めに対する抗議や不満などでも構いません。

    つまり労働者の「働きたい」という意思表示が会社に伝わっていれば、簡単に雇い止めをすることが許されないケースがあるのです。

    (5) 過去に契約更新をしている

    過去に何度も労働契約を更新していて、雇用期間の定めのない労働契約で働いていたと同じだと言える場合や、有期労働契約が更新されることを労働者が期待できると認められる場合でなければなりません。

    過去の裁判例を見ると、下記のような例にある場合には、ほとんどの事案で雇止めは認められない可能性が高いといえます。

    * 業務内容が恒常的であり、更新手続が形式的な事案が多い。

    * 使用者の言動が雇用継続を期待させていた事案が多い。

    * 同様の地位にある労働者について過去に雇止めの例がほとんどない事案が多い。

    東芝柳町工場事件( 最高裁第一小法廷 昭45( オ)1175 号 昭49・7・22 判決)

    (6) 雇い止めをする合理的な理由がない

    会社が雇い止めをすることについて、合理的な理由がなく社会通念上相当であると認められないことが必要です。

    つまり雇い止めをすることについて正当な理由がない場合には、雇い止めは認められないことになります。

    過去の事例では、会社が経済的な事情で雇い止めをする場合、正規従業員の整理解雇と判断基準が異なるとの理由で、雇止めを認めた事案がかなり見られます。

    * 業務内容が恒常的であり、更新回数が多い。

    * 業務内容が正社員と同じでない事案、同様の地位にある労働者について過去に雇止めをした事案がある。

    2. 雇い止めされた時に対抗方法

    ある日突然雇い止めをすることを告げられれば、先行きが不安になることもありますし、なかなか冷静にはなれないかもしれません。

    しかしもし雇い止めに納得できないのであれば、泣き寝入りする必要はありません。

    契約書に「不更新条項」が入っていないかチェックし、会社側に雇い止めの理由を聞くなどして状況を把握したら、労働組合や労働問題に詳しい弁護士に相談してみましょう。

    (1) 契約書をチェック

    まずは労働契約書を確認しましょう。

    労働契約に「更新回数は5回を限度とする」や「次回の契約更新はしない」などといった「不更新条項」が入っていると、更新されたにことに労働者も了承していたとみられてしまいます。

    (2) 安易にサインはしない

    「不更新条項が契約書に入っている場合には、どんなに同意を求められても安易にサインしないようにして下さい。「少し考えさせて下さい」と言って、その場でサインすることは避けて、労働組合、弁護士などに相談することをおすすめします。

    (3) 雇い止めの理由を聞く

    会社に雇い止めの理由を聞きましょう。

    会社に正当な理由がなければ、雇い止めは認められません。そして会社が主張する理由に納得できないのであれば、その雇い止めに黙って従う必要などありません。

    (4) 労働組合、弁護士などに相談する

    これまで述べてきたように、会社は自由に労働者を雇い止めすることはできません。

    もし突然雇い止めを告げられて途方に暮れている場合や、会社の説明する理由に納得できないという場合には、労働組合や労働問題に詳しい弁護士などに相談することをおすすめします。

    参考URL:

    厚生労働省通達

    有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準について

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