セクハラ
セクシャル・ハラスメントとは職場内での性差別的な要素を含む言動や嫌がらせを言い、男性から女性、女性から男性、同性同士の場合もセクハラと認められます。定義が曖昧なため、セクハラに該当するかしないかは、受けた本人の判断次第となりますが、周りがその状況を明らかに不快に感じている場合にはセクハラに該当する場合があります。
2017.07.20

セクハラ被害で慰謝料請求するときの慰謝料の相場

セクハラ被害者は、セクハラを行った加害者本人のほか、会社にも慰謝料や損害賠償を請求することができます。

賠償額の相場は、100万円~300万のケースが多いのですが、慰謝料のほか、未払い賃金などがあるケースで、3000万円以上の損害賠償請求が認められたケースもあります。

なお、この損害賠償請求をするときに重要になるのが「証拠」です。

セクハラは密室で行われることが多いため「言った、言っていない」「やった、やっていない」の争いになりがちだからです。

ここでは慰謝料の相場や、慰謝料請求する際に必要となる証拠について、ご紹介します。

1.セクハラは慰謝料請求ができる

セクハラの被害に遭い、人格権が侵害されたといえるケースでは、セクハラによって受けた被害について損害賠償請求することができます。

損害賠償の内容としては、心の苦痛に対する慰謝料、休業や退職した場合には、働き続けていればもらえるはずだった給料の一部(逸失利益)のほか、うつ病やPTSDなどの病気になり通院することになった場合には、その治療費などを請求できる場合もあります。

加害者だけでなく会社に請求もできる

会社には、セクハラが起きないように予防する義務があります。そしてもしセクハラが起きたときには適切に対応する義務もあります。

ですから、セクハラ被害に遭ったことで、不当に降格、異動されるなどの仕事上の不利益を受けている場合には、会社に対してそのような不利益をなくすよう請求できるほか、加害者本人に対する損害賠償を同じように請求することができます。

2.セクハラの慰謝料相場

セクハラの慰謝料は、「このセクハラをしたら、いくら」と相場が決まっているわけではなく、ケースバイケースで判断されます。

最近は3000万円以上の損害賠償額が認定されるなど、セクハラの損害賠償の額が高度化してきています。

(1)100万円~300万円が多い

部下である被害者を辞めさせようとした上司が、「異性関係が派手である」などの噂を流した事例(福岡地裁 平成4年4月16日判決)では、裁判所は加害者と会社に対して慰謝料150万円と弁護士費用15万円の合計165万円の支払いを命じました。

またセクハラへ行為に厳しい態度をとった女性社員を解雇したケース(大分地裁 平成14年11月14日判決)では、慰謝料として200万円、弁護士費用20万円の支払いを命じました。

セクハラは、裁判に至らずに弁護士が交渉して和解が成立するケースがほとんどで、その場合のデータは不明ですが、おおむね100万円~300万円で和解が成立するケースが多いようです。

(2)3000万円以上の賠償額が認められた場合も

セクハラ事案は100万円~300万円で和解が成立するケースがほとんどですが、最近はセクハラの損害賠償の額が高額化してきていて、平成14年には合計3009万円の支払いを命じた事例もあります。

この事例は、セクハラの被害を訴えた女性社員らに対して、上司がこの女性社員を解任、降格、減給などの不利益な処分をした事例で、裁判所は、この上司の行為はセクハラであり不法行為にあたるとして、未払い賃金や退職による1年間の逸失利益、弁護士費用等の支払い等、合計3009万円の支払いを命じました(岡山地裁 平成14年5月15日判決)。

3.慰謝料請求する際に大切なのは「証拠」

セクハラは密室で行われることが多いので、セクハラがあったことを証明し、有利に交渉を進めるためには有力な証拠を残すことが大切になります。

セクハラの被害があったことを立証するのは、被害者側です。

ですから有力な証拠がないまま交渉しても、加害者が「そんなことはやっていない」「そんなことは、言った覚えがない」などとセクハラを認めなければ、損害賠償も慰謝料も請求することはできなくなってしまいます。

セクハラ被害の証拠になるもの

セクハラ行為を証明するためにもっとも有力なのは、録音、画像、動画などのデータです。また、日記やメモが証拠になる場合もありますし、同僚などの第三者の証言、セクハラ被害で通院した際には医師の診断書なども証拠になることがあります。

メールでセクハラされた場合には、セクハラメールへ返信するときに、その宛先に同僚や上司をCCで追加して返信をし、セクハラ被害を周知させる方法も有効です。

セクハラ行為について周知し同僚や上司と結束できると、セクハラを行う上司が言い逃れをすることができなくなり、その後加害者に交渉をしやすくなります。

どのような証拠が効果的なのか、どのように証拠を集めればいいのかについては、ケースバイケースで異なりますので、早めに労働問題に詳しい弁護士に相談してアドバイスをもらうことをおすすめします。

「弁護士に相談すると、かえって問題が大きくなるのではないか」と考える人もいますが、必要な証拠をしっかり準備して有利に交渉を進めることができますので、かえって

早期に解決できるのです。

また、セクハラの被害者は、加害者・事業主に損害賠償請求ができますが、その場合にも弁護士が交渉にあたってくれますし、訴訟となった場合にも必要な手続きを迅速に進めることができます。

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