36協定
労働基準法で定められている労働時間(1日8時間/週40時間)を超えて従業員に勤務させる場合に、労使協定を締結することで、労働時間の規制を解くことが可能となります。労総基準法第36条はこの例外について定めており、そのための労使協定を36協定(さぶろくきょうてい)と言います。
2018.09.03

36協定で決められた残業に関する規定とは?

36協定という言葉を聞いたことがあるでしょうか。36協定とは労働基準法の中で労働時間に関して決められたもので、従業員に残業や時間外労働をする際には必ず必要となります。

36協定は労働者にとって、働き方を規定する非常に重要なものになります。

今回はそのような36協定と残業の関係について説明していこうと思います。

1.36協定とは

36協定とは、労働基準法第36条によって、雇い主が従業員に残業や時間外労働をさせる場合には必ず労働組合と結ばなければならない協定です。つまり、36協定を結んでいないにも関わらず、従業員に時間外労働をさせれば違法になります。

また、雇い主は労働基準監督署に36協定を届け出なければなりません。

2.36協定で定められていること

36協定には以下の点が取り決められています。

(1)時間外労働の制限

36協定では、時間外労働の時間が制限されており、1日で6時間、1ヵ月で45時間、1年で360時間までとなっております

ただし、建設業やトラック・バス・タクシーなどの運転手、研究職については、この制限は適応されません。

また、36協定には特別条項を付けることができます。特別条項とは、1年中6ヵ月以下でしたら、繁忙期などを理由に上記の制限以上の時間外労働をさせることができるというものです。

特別条項を定める際には、36協定の余白に時間外労働が必要な理由、時間外労働の上限、時間外労働における割増賃金などを記載します。特別条項における時間外労働には上限がありませんが、従業員の負担にならないように無理のない時間にしましょう。

(2)時間外労働をさせるための条件

36協定では、雇い主が自由に労働者に時間外労働をさせることができるわけではありません。

まず、時間外労働をさせるためには、それなりの合理的な理由が必要です。例えば、顧客からの急な受注が入ったり、納期の変更があったりした場合がこれにあたります。そのため、もし時間外労働の内容が後日でも良いようなものでしたら、時間外労働をさせることはできません。

また、業務内容を細分化し、時間外労働をさせる必要がある範囲を明確にしなければなりません。本当に時間外労働が必要な部分を明確にすることで、無駄な残業を防ぐことができます。

そして、法定休日に労働者に仕事をさせるためにも条件があります。法定休日とは労働基準法によって決められた、労働者に対して必ず与えなければならない週1回の休日のことです。振替休日を与えれば、自由に法定休日に働かせることができるわけではありません。

36協定では労働日にすることができる休日と、始業時間・就業時間を定めます。ここで決められた休日でのみ、労働が可能です。労働日にすることができる休日は「毎月第3日曜日」、「法定休日のなかで1ヵ月1回」といった形で決められます。

3.36協定の上限を超えた残業と残業代

36協定で定められた時間外労働の上限を超えた残業をした場合も、残業時間どおりの残業代が労働者に支払われなければなりません。

36協定で定められた時間外労働の上限は雇い主が守らなければならない規則であり、その規則を守らなかったとしても労働者が不利益を受けるわけではありません。

4.まとめ

上記のように、雇い主は36協定によって労働者にさせることができる時間外労働は制限されております。それらの規則は身体的・精神的に無理な長時間労働から労働者を守るためのもので、雇い主は必ず36協定を守らなければなりません。

また、36協定の事を知っている労働者はあまり多くないようですが、自身の働き方に関わる非常に重要な制度です。今まで、あまり36協定のことを考えずに残業をしていたという人は是非、この機会に36協定について見なおしてみてはいかがでしょうか。

この記事を共有する
Share on Facebook
Facebook
0Share on Google+
Google+
0Tweet about this on Twitter
Twitter
Share on LinkedIn
Linkedin
弁護士の無料相談実施中!
当サイトの記事をお読み頂いても問題が解決しない場合には弁護士にご相談頂いた方がよい可能性があります。 050-5212-3326

(対応時間 平日9時~19時)

日本法規情報 エースパートナー法律事務所

あわせて読みたい記事