失業保険は上限いくらもらえる?

失業保険 上限っていくら? 失業保険
失業保険

もし会社で働いている人が何らかの事情で会社を辞めることになり、失業してしまった場合に頼りになるのは失業保険です。失業保険は基本的に辞める前の仕事での給料をもとに支給額が決められます。

一般的に、失業保険というものがあることが知られていますが、実際に上限でいくら支給されるのかを正確に把握している人は少ないようです。

今回は、いざという時に頼りなる失業保険の支給額の上限について詳しく説明していこうと思います。

1.失業保険支給日数の決まりかた

まず、失業保険は年齢によって基本手当の日額の上限が変わります。

失業保険の支給額は「基本手当日額×所定給付日数」という式で算出されます。

基本手当日額×所定給付日数

所定給付日数は退職した理由や年齢、雇用保険加入期間によって細かく決められております。最低でも90日、最大で360日となっております。

2.基本手当日額の決まり方

基本手当日額とは失業保険受給中に1日あたりいくらもらえるのかという金額です。

基本手当日額は本人の賃金日額をもとにして決められます。賃金日額は「退職した日の直前6か月の所得総額÷180日」という式で計算されます。

退職した日の直前6か月の所得総額÷180日

この金額のうち、基本的に50%~80%(60歳以上65歳未満の場合は45%~80%)が基本手当日額として支給されます。

基本手当日額の上限は以下のように年齢によって細かく決められております。

基本手当日額上限 ・30歳未満:6290円 ・30歳以上45歳未満:6990円 ・45歳以上60歳未満:7685円 ・60歳以上65歳未満:6700円

たとえその人の賃金日額が高額だったとしても、基本手当日額としてはこの金額までしか受給することが出来ません。

3.失業保険受給額が上がる条件

失業保険受給額は年齢外にも様々な条件によって増えたり減ったりします。

(1)離職した理由

離職した理由は失業保険受給額の上限に大きな影響を及ぼします。

離職理由には自己都合退職と会社都合退職の2種類があります。自己都合退職とは自分の意思で転職を考えたり、人間関係上の問題があったりなど自分で判断して会社を辞める事です。これに対して、会社都合退職とは会社の倒産や業績不振、劣悪な労働環境など会社が退職の原因にあることを言います。このうち、会社都合退職の場合は失業保険の受給日数がより長くなります。

まず、自己都合退職の場合は失業保険を申し込んでも始めの3か月は失業保険を受け取ることができません。しかし、会社都合退職の場合は申し込んでからすぐに失業保険を受け取ることが出来ます。

また、会社都合退職の場合は失業保険の受給日数が自己都合退職の場合に比べて約2倍に伸びることもあります。

もし、自己都合退職なのか会社都合退職なのか判断が付かない場合は特定理由離職者に該当する場合があります。特定理由離職者とは病気や親の介護、家庭の事情など一方的に自分の都合とはいえない理由による退職のことをいいます。

特定理由離職者として認められれば、失業保険を会社都合退職と同じ条件で受けることができますので、給付額の上限を上げることが出来ます。

(2)障害者、就職困難者

障害者や就職困難者の場合は最も失業保険の給付日数が360日と長くなります。

失業保険の受給条件も障害者、就職困難者であるうえに、1年以上の就労期間があるだけとなっております。

4.まとめ

もし何らかの事情があり、退職しなければならなくなった場合は最低限の生活資金として失業保険を受け取ることが出来ます。その失業保険として受け取ることが出来る金額の上限は年齢や退職理由などによって細かく定められております。

失業保険受給額の総額は失業保険の受給日数と基本手当日額によって決まります。どちらも上記のように退職者の離職時の状態によって適切な金額となるように設定されております。

もし、自分が退職することなった時は失業保険の上限として大体いくらもらえるのか把握するために、失業保険の仕組みについてしっかりと理解しておきましょう。

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