失業保険
失業保険は雇用保険の基本手当の通称です。雇用保険料を支払っていた人が受けることのできる権利です。新たな仕事が見つかるまでの間に支払われる給付金のため、再就職を検討している人であれば失業保険の給付を受ける事が可能です。失業給付を受け取るためにはいくつかのルールがあり、それを満たしていることが前提となります。
2017.08.20

失業保険の受給(申請ができる期間)を延長したい時に必要な手続き

 

失業保険とは失業した人が失業中の生活を心配しないで、安定した生活を維持しながら就職活動ができるようサポートするために支給される手当です。

失業保険の受給期間(申請できる期間)は、原則として退職日の翌日から1年間です。

この受給期間中に失業保険の受給について申請しないと、所定の給付日数が残っていても、残りはもらうことができなくなってしまいますので注意が必要です。

なお失業保険は、失業された方が新しい仕事に就くまでサポートするための給付なので、単に結婚退職などして専業主婦になる場合や、出産・育児などの理由ですぐに働くことができない場合には、失業保険を受け取ることができません。

そこですぐに失業保険を受け取ることができない事情がある場合には、ハローワークに申請することにより、受給期間を最長、離職日の翌日から4年以内まで延長することができます。

※失業保険は、現在は「雇用保険(基本手当)」が制度の正式名称ですが、ここではあえて分かりやすく説明するために一般的に使われている「失業保険」という用語を使うことにします。

1.失業保険を受給するための条件

失業保険とは、失業された人が新しい仕事に就くまでサポートするための給付なので、退職すれば誰でも給付を受けられるというわけではありません。

失業保険を受給するためには、再就職をめざしていることなど、一定の条件を満たしていることが必要です

(1) 失業の状態ですぐ働ける人

失業保険を受給するためには、まず「失業の状態ですぐ働ける人で、働く意思と能力があり、積極的に求職活動を行っていること」が必要です。

「失業の状態ですぐ働ける人」とは、健康状態・家庭環境なども含めて就職できる状態なのに、就職できない状態にある人をいいます。

(3) 離職日以前の2年間に被保険者期間

失業保険を受給するためには、そもそも退職前に雇用保険に加入している必要があります。

雇用保険の加入条件は「雇用契約期間が31日以上あること」「および「1週の所定労働時間が20時間以上あること」です。

そして、失業保険をもらうためには、「離職日以前の2年間のうち、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月が12か月以上あること」が必要です。

ただし会社都合退職の場合や「特定理由離職者(※妊娠、出産、育児、病気、ケガなどの理由で働けない人)」の場合には、賃金支払いの基礎となっている日数が11日以上ある月が、通算して6か月以上あればよいことになっています。

2. 失業保険の受給を延長するための手続き

受給期間の延長申請ができるのは、上記のような理由で働くことができない期間が30日を経過した日から1か月以内が期限とされていましたが、平成29年4月1日から、受給期間延長の申請期限が変更され、延長後の受給期間の最後の日までの間であれば、申請が可能になりました。

 

雇用保険の基本手当に関する「受給期間延長」

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000163256.pdf

(1)ハローワークに申請する

やむを得ない理由により30日以上働くことができない場合には、ハローワークで受給期間の延長を申請することができます。

やむを得ない理由とは、以下のとおりです。

 

* 妊娠・出産・育児(3歳未満の子に限る)

* 本人の病気、けが、視力の減退、聴力の減退

* 親族等の介護(6親等以内の血族、配偶者及び3親等以内の姻族)

* 配偶者の海外赴任に同行する場合

* 青年海外協力隊等、公的機関が行う海外技術指導による海外派遣

(3) ハローワークに持参する書類は

延長申請を行う場合は、離職票と延長する理由を確認できる書類(診断書や母子手帳など)および印鑑を持参して、住所地を管轄するハローワークに申請します。委任状があれば、代理人が申請することもできますし、郵送で提出することもできます。

 

【必要書類】

・離職票

・やむを得ない理由があることを証明する書面(各安定所ごとに判断される)

・受給期間延長申請書(安定所で交付されます)

 

 3.失業保険以外にもらえる手当

退職するともらえる手当は、失業保険だけではありません。

退職や転職の際には、お金の不安がつきまといますから、こういう時こそ、さまざまな手当・給付金を賢く利用して、心に余裕を持って再就職を目指しましょう。

(1) 出産する場合は「出産育児一時金」や「出産手当金」

出産は病気ではないので、健康保険は使えません。

しかし出産すると健康保険から「出産育児一時金」が支給されます。

また、産前6週間と産後の8週間は、出産のため仕事をすることができないので、この期間の休業補償として「出産手当金」が支給される場合があります。

出産手当金は、退職後に受給されることもありますので、退職する前にしっかりチェックしておきましょう。

(2) ケガや病気の場合は「傷病手当金」

「在職中に病気やケガをして、休業しそのまま退職してしまった」と言う場合には、在職中の給与の3分の2を支給する「傷病手当金」という休業補償を受け取ることができます。

この傷病手当は、以下の要件を充たしていれば、退職後も引き続きもらえる場合もあります。

 

* 被保険者の資格喪失をした日の前日(退職日)までに継続して1年以上の被保険者期間 (健康保険任意継続の被保険者期間を除く)があること。

 

* 資格喪失時に傷病手当金を受けているか、または受ける条件を満たしていること。

(なお、退職日に出勤したときは、継続給付を受ける条件を満たさないために資格喪失後(退職日の翌日)以降の傷病手当金はお支払いできません。)

 

 

なお、傷病手当金と出産手当金の両方が受給できる場合には、その期間中は出産手当金のみ支給されます。

 

 

 

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