パワハラ
パワーハラスメントとは職場内での立場や人間関係などを利用し、業務範囲を超えて精神的苦痛や身体的苦痛を与える行為やその行為により職場環境を悪化させることを言います。一般的に上司から部下というイメージがありますが、先輩・後輩間、同僚同士、部下から上司に対しての行為でも該当することがあります。
2018.05.24

まさか!あの名門大学でも!某大学運動部の事件から学ぶ、パワハラに注意すべき職場

5月6日に行われた有名大学同士の運動部の試合において、コーチから指導を受けた選手が、試合中に悪質なタックルを行うという事件がありました。

この件に関しては連日ニュースで取り上げられ、また監督が辞任し大学側も謝罪会見を行うなど、大きな話題となっています。

この件で特に問題となったのが、「監督の指示に従って反則をしなければいけない状況」に選手が追い込まれたということでした。

しかし、閉鎖空間で上の立場の指示に従わざるを得ないといったような状況が生じるのは大学の部活だけではありません。職場でもそのような原因から、多くのパワハラが生まれています。

今回は某有名大学運動部で起こった事件を題材にして、パワハラが起こりやすい職場とはどのようなものかについて分析していきます。

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1.パワハラとは

パワハラとは、「パワーハラスメント」の略で、厚生労働省は、以下のように定義されています。

同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為

簡単な例でいうと、例えば、

・業績の悪い社員に対して過度に叱責する、暴言を吐く

・飲み会の参加を強要するなど、プライベートを侵害する

・無理な仕事を押し付ける、あるいは能力に見合った仕事を与えない

 

などがあげられます。

大切なのは、パワハラはいずれも、「職場における立場の優位性」をもとに行われる行為だということです。

今回の事件でも、監督・コーチと選手という立場の差を背景として、問題が起こりました。では具体的に今回のどのような環境がパワハラにつながるのか、考えていきましょう。

2.閉鎖的な環境

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まず、今回の運動部のように閉鎖的な組織では、パワハラが起こりやすくなる傾向にあります。

某有名大学運動部では、選手は基本的に毎日同じメンバーと接し、練習に励んでいました。また監督やコーチも、長年同じ部活におり、それ以外の社会の「常識」から外れた感覚を持つようになってしまったのではないかと言われています。

このような環境では、監督やコーチの一見異常な考えも、客観的に見直されることがなく正しいものとして認識されてしまい、誤った「伝統」が蔓延してしまいます。

それにより、パワハラを容認する空気が作られていったのではないかと考えられます。

職場でも、長年人事異動がなかったり、ほかの部署から隔離されていたりといった環境だと、独特のルールが形成されることが多くあります。そのような状況だと、上司が他人の目で評価されることがなくなり、パワハラが起こりやすくなります。

3.監督 (上司) の絶対的な権力

部活の監督は、選手のポジションを決めるという絶対的な権力を持っています。選手は、基本的に試合のメンバーについて意見をすることができません。

今回の事件でも、コーチから「相手を潰せば試合に出してやる」というような発言があったといいます。このように、立場上の権力を利用して相手が望まないような行動をさせることは、職場ではパワハラに当たります。

このように、少人数の上司に権力が集中している職場では、必ずしも個人の業績が適切に判断されず、その上司の気分や好き嫌いによってきまってしまうことが多くあります。

このような状況では、上の立場の者が、権力を背景にしたパワハラを起こしやすくなります。

4.選手(労働者)同士が競い合う環境

お互いに相手を超えようと競い合う環境であったことも、今回の事件の大きな要因です。

某有名大学運動部のチームメイトは、同じ目標に向かって協力しあう存在であると同時に、限られたレギュラーポジションという枠を得るために、競いあう存在でもあります。

そのような関係においては、「頑張らなくてはならない」「監督の評価を得なくてはならない」という思いが度を超えて強くなり、パワハラや過度な要求を容認する雰囲気が作られていきます。

今回実際にタックルした選手も、実践練習から外されていて、「何とか監督の評価を得なければいけない」という気持ちがあったと話していました。

職場においても、例えば成果主義の環境であったり、ノルマが課せられていたりといったような状況は多くみられます。そのような状況で、従業員同士が競い合う環境ができていると、パワハラが起きる可能性が高くなります。

5.ハラスメントへの意識がない

「パワハラ」「セクハラ」という言葉が一般的になってきた昨今、多かれ少なかれ「ハラスメントをしてはいけない」という意識が存在している職場が多くを占めているのではなのでしょうか。

またそこまでの意識はなくても、上司は、部下が辞めたり、部下が自分より上の上司に相談するようなことがあったりしては自分の管理能力を問われます。そのため普通の職場では、少なくとも、「適切に部下をマネジメントしよう」という気持ちが少しは働きます。

しかし、今回の某有名大学運動部ではそのような雰囲気はなく、むしろハラスメントが「スパルタ教育」「根性」などという言葉で美化されてきたといわれています。

長年の伝統や、今までそういうスタイルでやってきたという経験則から、ハラスメントを容認するような雰囲気が形成され、それが実際の言動につながることがあります。

仕事の場でも、伝統があり、指導者が自分の指導方法を顧みないような雰囲気が形成されていると、パワハラが起こりやすくなります。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回の起きた某有名大学運動部の事件には、実際に職場でパワハラが起きる環境のヒントとなる要素がたくさんあります。

このようなハラスメントの起きやすい職場で働いている場合は、注意が必要です。また、もし実際に被害を受けている場合は、弁護士に相談することをお勧めします。

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