パワハラで訴えられた!~パワハラの加害者になるのはこんな人

パワハラ
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パワハラの加害者のなかには、自分がパワハラを行っているという自覚がないケースが多々あります。

「自分も上司から怒られて成長してきた」「何回ミスしても同じミスをする部下が悪い」など、自分の指導方法を絶対正しいと思い込んでいるケースも見られます。

しかし、そもそも職場というものは、いろいろな考え方や背景事情を持った人たちが集まって仕事をする場です。一律なマネジメントが通用するわけもなく、職場に合わせて指導方法というものは変えていかなくてはならないのです。

ここでは、パワハラの加害者に見られる特徴や、パワハラ加害者とならないための注意点などについてご紹介します。

1.パワハラ加害者に見られる特徴

パワハラの加害者のケースは多種多様ですが、ここでは加害者のタイプを大きく「支配欲が強い人」「共感性が欠如している人」「自分に自信がない人」の3つに分けて、特徴を見ていきたいと思います。

(1) 支配欲が強い人

支配力が強く、他人を思い通りに動かさないと気が済まないタイプは、パワハラの加害者になる可能性があります。

他人を自分と対等の人間として尊重するという意識が乏しいため、自分の優位性を誇示したがるわけです。

このような人が上司になると、部下が自分の思い通りに行動しないとそれだけで気が済まず、行動だけでなく感情までコントロールしようとします。典型的なパワハラ加害者タイプといえるでしょう。

 

なお、このタイプの特徴として、時に被害者に優しい言葉をかけたりすることがあります。しかし、これも相手を思い通りに操るための作戦の一部である場合がほとんどです。

(2) 共感性が欠如している人

他人に対する思いやりがなく、他人に共感することが出来ない人も、パワハラ行為を繰り返す傾向があります。

このようなタイプにとって、他人は自分を満足させるための道具に過ぎず、退屈しのぎでパワハラ行為を繰り返す場合があります。

被害者をどれだけ傷つけているかを理解することが出来ないので、人を傷つける言動も平気で口にします。

「こんな簡単な仕事も出来ないのか」とか「やっぱりまともな学校出ていない無能な人は何をやらせてもダメだね」などの皮肉を笑いながらいうのも、このタイプです。

(3) 自分に自信がない人

意外かもしませんが、自分に自信が持てない人もパワハラの加害者になる場合があります。このタイプは、自分の弱さから目をそらし自信がない自分を守るために、執拗に部下を攻撃します。自分の能力のなさやミスを他人になすりつけて自分を守ったり、気に入らない部下の噂を流して気に入らない部下を排除しようとする場合もあります。

このタイプは「自分の意のままにならない」「自分より優秀である」という理由だけで相手に対して激しいへの嫉妬や怒りを持ってしまうので、その相手が退職するまで執拗にパワハラ行為を繰り返す特徴があります。

2. パワハラの加害者にならないために

パワハラの加害者のなかには、自分ではパワハラなど行っていないと思い込んでいて、「それはパワハラだ」と指摘されて初めて意識するケースが多々あります。

無意識にパワハラ行為を行うことがないようにするためには、相手の短所ばかり見るのを避けて、自分がどのような時に怒りを感じるのかについて客観的に分析しておくことが必要です。

(1) 過去にとらわれない

「自分もかっては、上司から同じように怒鳴られて指導された」という理由でパワハラ行為を正当化する人がいますが、その思いを相手に押し付け、同じように行動するようにと要求するのはパワハラです。

「自分が経験し、それで成長したのだからこのやり方が正しい」という考えは一度捨て去り、過去の経験は参考程度にとどめておくようにしましょう。

(2) 相手を批判しない

パワハラ加害者のなかには「何回注意してもミスを繰り返す部下にうんざりしている」「何度指導しても、向上しない部下がいる」など相手の短所ばかり見るのもやめましょう。

経験が浅い部下の仕事ぶりは、上司から見れば満足出来ないケースもあるでしょう。

しかしミスばかり指摘されても、部下はますます委縮してしまうだけです。

相手を批判するだけでなく、その人の得意なことなどを見極め、それを業務に生かすよう指導することも上司の務めであることを忘れないようにしましょう。

(3) 暴力は言語道断

「言って理解出来ないと、相手を叩いてしまう」とか「給料泥棒」などの暴言を吐くことは言語道断です。

パワハラの被害者は心理的に余裕がない場合が多く、暴言や暴力が引き金となり、精神障害を発症してしまう場合もあります。

そして、暴力や暴言は、暴行罪、侮辱罪、名誉棄損罪などの刑事責任を追及される可能性があることも忘れないようにしましょう。

(4) 自分を知る

自分がどんな時に怒りを感じるのか、イライラした時にどのような態度を取ってしまっているのか、ということを客観視しておくことも大切です。

怒りに任せて怒鳴ってしまうことがあるようなら、「怒りを感じた時点でその場を離れるようにする」「怒鳴りたくなった時に備えて『使ってはいけない言葉』をピックアップしておく」などの対処方法をあらかじめ権が得ておくと効果的です。

3.パワハラで訴えられたら

自分でも意識をしないままパワハラ行為を行ってしまい、被害者からパワハラで訴えられた場合には、被害者から損害賠償請求されることもありますし、侮辱罪、暴行罪などの刑事責任を追及されることもあります。

また、パワハラについて適切な対応をとらなかった会社も責任を追及される可能性があります。

被害者からパワハラ被害を訴えられた場合でも、早期に適切に対処すれば、訴訟などに発展する事態を回避することが出来ます。

ぜひ早めにパワハラ問題に詳しい弁護士に相談することを強くおすすめします。

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